ノジマ、物価高対応でベア前倒し実施 一律2万円
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家電量販大手のノジマは従業員の基本給を底上げするベースアップ(ベア)を12月に実施する。賃金改定の時期を通常の4月から前倒しし、従業員一律に2万円引き上げる。ベア率は平均6%と見られ、足元の物価高に対応する。従業員の生活支援を急ぐ企業の取り組みが広がってきた。
部長級以上を除く約3千人(契約社員を含む)が対象となる。2023年1月支給の22年12月分の給与から一律で2万円引き上げる。22年7月か...
賃上げは賃金水準を一律に引き上げるベースアップと、勤続年数が上がるごとに増える定期昇給からなる。2014年春季労使交渉(春闘)から政府が産業界に対し賃上げを求める「官製春闘」が始まった。産業界では正社員間でも賃金要求に差をつける「脱一律」の動きが広がる。年功序列モデルが崩れ、生産性向上のために成果や役割に応じて賃金に差をつける流れが強まり、一律での賃上げ要求の意義は薄れている。