ソニー・ホンダがEV「AFEELA」 25年受注開始
【ラスベガス=古川慶一】ソニーグループは4日、ホンダとの共同出資会社を通じて2025年に受注を始める電気自動車(EV)のブランド名を「AFEELA(アフィーラ)」にすると発表した。まずハッチバック型のEVを26年春に米国で発売する。最初のEVの開発では米クアルコムと組み、車内で楽しむゲームなどのエンタメは米ゲーム大手のエピックゲームズと協業する。
5日に開幕する世界最大のテクノロジー見本市「CES」に先立つ記者会見で明らかにした。ソニーGはホンダとの折半出資で「ソニー・ホンダモビリティ」を設立している。同社を通じて25年前半にEVの受注を始める。26年春に北米で、同年後半から日本でそれぞれ納車を始める予定だ。
会場では25年に受注を始めるEVの前提となるコンセプトカーを披露した。記者会見でソニーグループの吉田憲一郎会長兼社長はモビリティーの価値について「移動だけではとどまらなくなる」と強調した。
ブランド名についてソニー・ホンダの水野泰秀会長兼最高経営責任者(CEO)は「モビリティーがセンシングとAI(人工知能)技術を用いて人と社会を感じ取ることを表した」と説明した。
ソニー・ホンダのEVは一定の条件下で運転が不要になる「レベル3」の自動運転機能を搭載する。45個のカメラやセンサーを車内外に搭載する。そのため高性能な半導体が必要で演算性能は800TOPS(毎秒800兆回)以上にする方針を示していた。車載SoC(システム・オン・チップ)は米クアルコム社製を採用することも明らかにした。
EVの普及とともに充電時間をどう過ごすかや、自動運転中に車内で過ごす時間のあり方が変わる可能性がある。車内には複数のディスプレーを搭載する。米エヌビディアは3日、韓国の現代自動車や中国の比亜迪(BYD)などとクラウド技術を活用したゲーム配信サービスを車内で使えるようにすると発表した。
ソニー・ホンダのEVは車内でエンタメ要素を充実させる予定で、車内でゲームなどが楽しめる。運転席のハンドルは競技車などで多い視界を確保しやすい四角形とする。
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