吉野家、牛丼7年ぶり値上げ 並盛426円に
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牛丼チェーンの吉野家は29日、主力商品の「牛丼」を値上げしたと発表した。店内で提供する並盛で39円引き上げて426円になった。並盛の値上げは2014年以来、7年ぶり。輸入牛肉や原油の価格の高騰を受け、値上げに踏み切った。円安の進行も背景に輸入肉や油の価格が高値で推移しており、外食全体で価格を見直す動きが広がる可能性がある。

同日午後3時から値上げを実施した。主力の牛丼(並盛)の税抜きの本体価格は36円値上げし、388円とした。軽減税率の影響で店内飲食の場合は426円、持ち帰りの場合は419円への改定となる。牛丼の並盛価格の値上げは、14年12月に税抜き278円から352円への値上げ以来となる。店内飲食の価格で特盛は72円増の778円に、超特盛は94円増の899円とした。
同社によると「昨今の急激な輸入牛肉の価格高騰や原油高の影響を受け、自助努力だけでは現在の価格を維持することが困難な状況となった」という。牛丼店が使用する米国産バラ肉(ショートプレート)の卸値(冷凍品、大口需要家渡し)は1キロ1075円前後と20年夏の安値から2倍近い水準で高止まりしている。
同業では松屋フーズも9月下旬に牛丼チェーン「松屋」で、関東以外で販売していた「牛めし(並盛)」を320円から380円に値上げしていた。ゼンショーホールディングスの「すき家」は現時点で値上げの予定はないという。
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