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JR西の今期、最大1165億円の最終赤字 鉄道・航空 業績回復に遅れ

JR西日本は30日、2022年3月期の連結最終損益は黒字転換せず、最大で1165億円の赤字になりそうだと発表した。JR東海も同日、業績予想を下方修正。JR東日本ANAホールディングス(HD)も21年4~6月期は最終赤字が止まらず、4回目のコロナ緊急事態宣言下で鉄道・航空大手の業績回復が遅れている。

JR本州3社とANAHDが同日発表した4~6月期の連結最終損益は、いずれも最終赤字だった。期初にはワクチン接種が進んでビジネス出張やレジャーなどの乗客が戻り、22年通期では黒字転換すると予想していたが、足元でシナリオが揺らぎつつある。

JR西は期初に今期の最終損益を30億円の黒字とみていたが、815億~1165億円の赤字に下方修正した。鉄道利用がコロナ前の9割に戻る時期の想定を「8月から3カ月かけて」から「10月か11月から4カ月かけて」に変えた。回復の時期もペースも遅くなるという見立てだ。売上高は期初予想を最大で16%下回る見通しだ。

同社は修繕費の抑制などコスト削減を140億円上積みするほか、追加で社宅用地など100億円規模の資産売却をする計画。さらに22年春に予定していたダイヤ改正の一部を21年10月に前倒し。来春にはJR各社と調整が必要な区間も含めて運行本数を大幅に削減して損益分岐点を下げる。

5月の大型連休初日のJR東京駅新幹線ホームは例年よりは混雑していなかった

JR東海も同日、今期の最終利益予想を900億円から150億円に引き下げた。企業の出張自粛などが続き、本来は稼ぎ頭であるはずの東海道新幹線が振るわない。「8月末まで首都圏への緊急事態宣言が発令されたことなどを踏まえ、回復の時期が想定より2カ月程度遅れると判断した」(同社)という。

4~6月期のJR本州3社の合計の売上高は8159億円と、一時的に全都道府県が緊急事態宣言の対象となった前年同期に比べて約3割増えた。それでも3社合計の最終損益は1374億円の赤字(前年同期は3048億円の赤字)だった。

航空大手も四半期ベースの最終赤字が続いている。ANAHDの4~6月期の最終損益は511億円の赤字(前年同期は1088億円の赤字)だった。減便や賃金の見直しなどでコロナ前の19年4~6月期比でコストを1655億円削減した。

ANAHDは22年3月期の黒字転換の予想を据え置いた。福沢一郎最高財務責任者(CFO)は「夏場の予約動向は大きな低下が見られない」としたうえで、航空需要の先行きについて「ワクチン接種率がカギになる。秋以降の展開を見ていく必要がある」と述べた。

JR本州3社も単体の運輸収入はコロナの影響がない19年比では3割強から5割強にとどまる。3社で唯一、業績予想を変えなかったJR東も通期の見通しについて「繁忙期の夏の利用を踏まえて考える」(同社)としており、コスト削減は夏季賞与の減額で約87億円上乗せする。

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