ルネサス、タタ・グループと協業 車や通信の半導体開発

ルネサスエレクトロニクスは29日、インド大手財閥タタ・グループと半導体の設計や開発などで協業すると発表した。傘下企業と提携を結んだ。グループのタタ自動車と電動化や運転支援に関連する車載部品の技術開発で、通信を手掛けるテジャス・ネットワークスとは高速通信規格「5G」などに必要な半導体の設計、開発で協業する。
IT(情報技術)分野を手掛けるタタ・コンサルタンシー・サービシズとは7月、半導体を使ったシステム開発に向けて共同開発センターをインドに開く。ルネサスとタタ・コンサルタンシーの両社から100人程度が従事する見通し。
ルネサスのインドでの売上高は全社の1%程度。これを増やすため、自動車や通信など幅広い分野で開発に早い段階から携わり、将来の製品採用などにつなげたい考え。1月にはEV(電気自動車)の関連技術を開発する「次世代EVイノベーションセンタ」をソフトウエアを手掛けるタタ・エレクシーと設立した。
タタのグループ統括会社であるタタ・サンズのナタラジャン・チャンドラセカラン会長は「車載エレクトロニクスや現在・未来の通信ネットワークなどの分野で、ルネサスと協業することに大きな可能性を感じている」とコメントした。