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ソニー、高音質の音楽定額配信終了 海外勢攻勢で

ソニー・ミュージックエンタテインメント(東京・千代田)は29日、高音質のハイレゾリューション(ハイレゾ)音源の楽曲専用の定額配信サービスを終了した。2019年10月にサービスを始めたが、米アップルや米アマゾン・ドット・コムなど海外勢に押されて十分に利用者を獲得できなかった。ソニーグループでは楽曲の権利取得を進めており、他社のストリーミングサービスに曲を提供して収益の機会を広げている。

29日で音楽配信「モーラ クオリタス」を終了し、サイトやアプリを通じて楽曲が聴けなくなる。ソニーミュージックは2年半で終了する理由について「お客様が満足できるサービスの提供を続けるのが困難と判断した」としている。利用者数や対応楽曲数は公表していない。

ソニーミュージックは楽曲ダウンロードサービス「モーラ」の一環として、19年に月1980円(税別)でハイレゾ音源を好きなだけ楽しめる「クオリタス」を始めた。定額配信で先行するアップルやスポティファイ(スウェーデン)より料金は高いが、高音質に絞ることで差異化を狙った。 

しかし、21年にアップルやアマゾンが追加料金なしのハイレゾ対応を始めるなど、価格競争力や知名度で勝る海外大手サービスに押され、顧客開拓が進まなかった。

世界の音楽市場は00年前後から、CD中心からオンラインへ移行が急速に進んだ。中心はアップルの「iTunes」だったが、当時からソニーグループも様々なサービスを展開。1999年に「ビットミュージック」、04年にパイオニアなどとの共同出資で「エニーミュージック」、11年には「ミュージックアンリミテッド」の名称でそれぞれサービスを展開したが、海外でも国内でも主導権を握れなかった。

ソニーグループは外部を含む配信サービスから使用料を得られる楽曲の権利取得を進めている。直接ユーザーにつながらず、音楽流通の川上側に立つ戦略だ。18年に英EMIパブリッシングを完全子会社化。ソニーの米国法人は21年にブルース・スプリングスティーンさん、22年にはボブ・ディランさんなど、著名アーティストの権利を獲得した。権利を持つ楽曲数は21年3月時点で503万曲と5年前から2割増え、音楽事業は22年3月期の営業利益が前期比11%増の2050億円を見込む。

日本レコード協会によると、国内のストリーミング市場は21年に744億円と17年比で2.8倍に拡大。ソフト売上高のカテゴリー別では「音楽ビデオ」(656億円)を超え、CDなど「オーディオレコード」(1280億円)に次ぐ規模になった。

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