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コマツ増益率鈍化、23年3月期最終 ロシア向け6割減収

コマツは28日、2023年3月期の連結純利益(米国会計基準)が前期比微増の2260億円になる見通しと発表した。北米などのインフラ投資や資源開発を追い風に売上高は2期連続で最高を更新する。一方、ウクライナ情勢の悪化に伴いロシア及び周辺地域の建機売り上げは6割減る。原材料や物流費の高騰も収益を圧迫し、増益率は前期(2.1倍)から鈍化する。

売上高は7%増の3兆円、営業利益は9%増の3460億円を見込む。地域別の建機の売上高をみると、ロシア向けの落ち込みが顕著だ。ロシア中心の独立国家共同体(CIS)は670億円と1174億円(64%)減る。全10地域中、減収はインフラ投資が低調な中国(8%減の885億円)とCISだけだ。ロシア向けは輸出や現地生産を停止中で、現地在庫もしくは出荷済み製品の販売のみを織り込んでいる。

小川啓之社長は同日の決算説明会でロシア事業について「現時点で撤退は考えていない」と表明した。現地工場などの減損損失の計上も想定していないという。

ロシア影響は27日に決算を発表した日立建機でも出ている。ロシアや中国のほか、ウクライナ情勢の悪化で欧州での販売減も想定し、今期純利益は41%減の450億円になる見通しだ。

コマツの他地域の建機売上高は堅調が続く。北米が22%増の7224億円、中国を除くアジアが29%増の3801億円に膨らむ。住宅や道路整備などの需要のほか、石炭やニッケルなどの採掘向けに単価の高い機械の販売も伸びる。東南アジアでは21年夏に投入した機能を絞った中価格帯の新機種の販売増も見込む。

円安も収益にプラスだ。今期レートは1ドル=118円と想定。建機事業で前期比440億円の増益要因になる。小川社長は円安による生産の見直しについて「海外では生産を拡大している。為替に一喜一憂せず需要に対して供給をキャッチアップしていく」と話した。

それでも利益が横ばいにとどまるのはロシア影響に加え、コスト高が収益を圧迫するためだ。鋼材など原材料価格の上昇は400億円規模、コンテナ船運賃の上昇は約180億円の減益要因になる。世界的なインフレで人件費も上昇傾向だ。製品への価格転嫁を進められるかが焦点になる。

同日発表した25年3月期までの中期経営計画では、脱炭素社会への移行や建設現場の施工効率化に対応して積極投資する方針も示した。カーボンニュートラルとデジタル関連に絞った成長投資として3年間で1500億円を計画する。

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