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Jフロント最終黒字36億円 3~11月、百貨店改善

J・フロントリテイリングが28日発表した2021年3~11月期の連結決算は、最終損益が36億円の黒字(前年同期は156億円の赤字)に転換した。10月に緊急事態宣言が全面解除されて客足が回復。高級ブランドなどがけん引し、主力の百貨店事業が9~11月期に5四半期ぶりに営業黒字となった。

宣言が全面解除された10月以降、百貨店事業の回復は顕著だ。9~11月期の営業損益は17億円の黒字(前年同期は7億円の赤字)だった。1度目の緊急事態宣言が明けた20年6~8月期(18億円の黒字)以来、5四半期ぶりに黒字化した。

ショッピングセンター(SC)などを運営するパルコは6~8月期に黒字転換していた。百貨店は売り場に多くの店員が必要で、テナントに貸し出すSCに比べるとコスト負担が重い。顧客との接点がほぼ店舗のみだったため、コロナ禍で休業や人流抑制を迫られたことで黒字化が遅れていた。

連結全体の最終損益は6~8月期に黒字転換していた。9~11月期の純利益が前年同期比8.3倍の56億円となったことで、3~11月期の9カ月間でも最終黒字に転じた。3~11月期の売上高に相当する売上収益は3%増の2374億円、営業損益は44億円の黒字(前年同期は184億円の赤字)となった。

変異ウイルス「オミクロン型」への懸念など今後の消費環境が不透明として、22年2月期の業績予想は最終損益で10億円の黒字(前期は261億円の赤字)とする従来予想を据え置いた。

消費は回復傾向にあるが、商品や顧客別の濃淡は強い。Jフロントの好本達也社長は足元の売れ行きについて「高級ブランドは19年比で35%伸びているが、婦人服は逆に27%減っている」と明かす。

店舗別でも勢いに差がある。外出や出張の自粛で苦戦していた大丸東京店(東京・千代田)や大丸梅田店(大阪市)といった主要駅併設の店舗は、9~11月の売り上げが20年比でプラスに転じたが、コロナ前の19年比ではマイナスが続く。逆に外商顧客に強い大丸神戸店(神戸市)は9~11月の売り上げが19年水準を超えた。今後はいかに富裕層を取り込めるかがさらに重要となる。

大丸松坂屋の12月前半の既存店売上高は19年比で8%減となおコロナ前には届かず、年末商戦も期待ほど盛り上がっていない。好本社長は消費の回復度合いを「楽観も悲観もできない。オミクロン株の不安材料もある」と語る。

大丸松坂屋百貨店ではデジタルを活用した販促の改革を進める。外商顧客向けの専用サイトを立ち上げたほか、大丸東京店にはショールーム機能に特化した「売らない店」を新設した。店で商品を見てもらい、ネットで購入する形で若年層を開拓する。名古屋市内ではマンションを着工して住宅分野にも参入し、収益の多角化も進める。

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