武田、英スタートアップを買収 次世代がん治療薬を強化

武田薬品工業は28日、英国で新薬開発を手掛けるスタートアップを買収すると発表した。買収額は非開示。免疫細胞を使って白血病などを治療する次世代技術を取得する。武田はがん領域を重点分野と位置づけており、従来の治療法とは異なる新技術を取り込んで新薬開発につなげる。
買収するのはガンマデルタ・セラピューティクス(英ロンドン)。人間の体内の免疫細胞の一種「ガンマデルタT細胞」を使ってがんを治療する技術を持つ。従来の治療法に比べて効果が高いとされており、急性骨髄性白血病を対象に初期の臨床試験(治験)を始めている。
武田は2017年にガンマデルタ社と提携を発表。契約一時金や開発段階に応じて最大1億㌦(約110億円)を支払う契約を結んでいた。買収は22年6月末までに完了する見込み。