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ANAの最終黒字210億円、国際線なお不透明 23年3月期

ANAホールディングス(HD)は28日、2023年3月期の連結最終損益が210億円の黒字(前期は1436億円の赤字)になる見通しと発表した。3期ぶり黒字の前提となる旅客数は、傘下の全日本空輸(ANA)の国内線で19年1~12月比8割までの回復を見込むが、国際線は同35%にとどまる。燃油高や円安もコスト増加要因となり、先行きは晴れない。

売上高は前期比63%増の1兆6600億円と、コロナ禍前の19年3月期の約8割の水準を見込む。グループの格安航空会社を合わせた国内線旅客数は9月までにコロナ前に戻る想定だ。ゴールデンウイーク(GW)の予約は21年の約2倍になる見込みという。旅客便減少などで運賃が高騰する国際貨物部門の売上高は3060億円と前期に次ぐ過去2番目の規模になる。

営業損益は500億円の黒字(同1731億円の赤字)の見通し。コスト削減も寄与する。航空機の早期退役や採用抑制などの効果で20年3月期比で約1300億円の固定費を減らす。前期(2550億円の削減)に続き合理化を進めており、芝田浩二社長は「損益分岐点の低下が武器になる」と話す。

それでも懸案は残る。国際線の不透明さに加え、燃料高や円安も進むからだ。同社では金融商品によるヘッジを考慮しない場合、燃料費は中東産ドバイ原油と航空燃料に使うケロシン(シンガポール市場)の価格がともに1バレルあたり1ドル上昇すると約26億円、外貨で調達する燃料費などの費用は1円円安で約45億円増える。

今期のドバイ原油は1バレル105ドル、為替は1ドル=120円と想定するが、ドバイ原油は3月に一時130ドル近くに上昇。円相場は28日に約20年ぶりに1ドル=130円台に乗せた。ヘッジや燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)の上乗せなどで対応しているが、業績面への逆風になりかねない。

前期末で272機(コロナ前の19年3月末は304機)だったグループの運用機数は今期中は増やさない方針だ。24年3月期からの3年間では285~290機に増やす計画だ。

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