日揮HDや関西エアなど、SAFの原料に廃食油供給

日揮ホールディングス(HD)や関西エアポート、レボインターナショナル(京都市)は29日、持続可能な航空燃料(SAF)の原料供給で協力することで合意したと発表した。関西エアポートが運営する関西国際空港など関西3空港の飲食店約90店舗やホテル、機内食工場などで出た廃食油をSAF製造用に集める。
現在、3つの空港から出ている廃食油の合計は数十キロリットルほどで、ほとんどは廃棄物として処理されている。廃食油は日揮HDなどが計画するSAFの製造事業向けに運搬する。事業の統括は日揮HDが担う。空港関連施設だけでなく、地元地域の学校や商業施設にも収集の協力を求めていく。
日揮HDはコスモ石油などと、大阪府で年産3万キロリットルのSAF製造工場を設ける計画がある。2025年の商用化を目指しており、原料の確保は重要になる。
国土交通省は30年までに、国内航空会社の燃料使用量のうち10%(約130万キロリットル)をSAFにする目標を掲げている。商用化を前に原料となる廃食油の安定的な確保に取り組む。廃食油の供給の仕組みを他空港にも広げていきたい考えだ。

SDGsは「Sustainable Development Goals」の頭文字をとった略語で、国連サミットで2015年9月、全会一致で採択された世界共通の行動目標。国や民間企業の取り組みに関する記事をお読みいただけます。
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