ハウス食品、新事業扱う新会社設立 まず幼児向け商品

ハウス食品グループ本社は30日、グループ内公募から生まれた新規事業の運営を担う新会社「パッチワークキルト」を設立したと発表した。まず子育て世帯に向けた2事業を始め、検証・改善しながら事業を軌道に乗せていく。電子商取引(EC)や自動販売機を使った新たな販路を開拓し、成長事業を育成する考えだ。
新会社の設立は2022年10月3日で、ハウスが100%出資する。パッチワークキルトの藤井弾社長は「(2事業は)販路や売り方が新しく、既存の事業部の中で進めるのが難しい。この場を使って新事業を試していく」と話す。
幼児向け冷凍食品をEC販売する「Kidslation(キッズレーション)」では、23年1月30日からサブスクリプション(定額課金)サービスを始めた。保育園の管理栄養士監修で、ハッシュドビーフやサバカレーといったメニューを開発した。初回限定の6食セットは1980円(送料別)で、2回目以降は届ける周期とメニュー数を自由に選べる。
管理栄養士が監修したパウチ入り総菜を保育園に設置した自販機で売る「タスミィ」は、4月3日からサービスを始める。千葉県内の保育園に自販機を設置し、キーマカレーや煮込みハンバーグなど10品のメニューを展開する。1袋400円で、メニューは毎月10品中5品が入れ替わるという。
ハウスでは社員自ら新規事業創出に挑戦する「GRIT(グリット)」と呼ぶプログラムを2020年から年一回のペースで開催している。今回対象の2事業は第1回のグリットで採択されたもの。今後グリットから生まれた新事業を順次追加する方針だ。
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