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オンライン化どこまで進む 医療ヘルスケアのコロナ後

CBINSIGHTS
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、ヘルスケア領域では遠隔医療サービスなどが進化した。ウエアラブル端末やデータの活用によって、医療サービスやフィットネス、高齢者介護などで新たな潮流が生まれている。コロナ後も続くと予想されるオンライン化を中心とするヘルスケア関連の取り組みを紹介する。

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は世界各国に未曽有の事態をもたらし、「新型コロナのレガシー(遺産)とは何か」という問いを突き付けている。

ヘルスケアから教育、娯楽、製造業に至るまで、イノベーター(技術革新者)たちはこの問いに答えるために前進している。

日本経済新聞社は、スタートアップ企業やそれに投資するベンチャーキャピタルなどの動向を調査・分析する米CBインサイツ(ニューヨーク)と業務提携しています。同社の発行するスタートアップ企業やテクノロジーに関するリポートを日本語に翻訳し、日経電子版に週2回掲載しています。

米ニューヨーク大学スターン経営大学院の教授で、デジタルトランスフォーメーション(DX)について研究しているアルン・スンダララジャン氏は「危機には変化のきっかけになったり、すでに進行していた変化を加速させたりする促進剤のような機能がある」と述べている。

新型コロナの感染拡大で、診察の予約から学校の授業、運動などありとあらゆるものがオンラインに移行した。自宅で働き、学び、銀行と取引し、エクササイズし、くつろぎ、さらには診察を受けようとする人はコロナ禍で増えており、在宅でどれほど多くのことが達成できるかを特訓している。

パンデミックに陥ってからほぼ2年。日常生活を再開している国もあれば、新規感染者数が再び急増して新たにロックダウン(都市封鎖)に追い込まれている国もある。ワクチン接種は進んでいるが、なお多くの人にとっては完全に元の生活に戻れるかは定かではない。とはいえ、パンデミックがいくつかの業界に根本的な影響を及ぼしているのは確かだ。

産業オートメーションや非接触決済など、新型コロナに触発されたテクノロジーの変化が既存のトレンドの加速という形で到来するケースもある。一方、仮想現実(VR)や3D(3次元)プリンティング、遠隔医療のように今回の危機で業界の方向性が変わり、これまで消費者には見えていなかったか、見ようとしていなかった価値を企業が示せるようになったケースもある。

この記事では、新型コロナを受けて登場したり加速したりした、コロナ後もずっと私たちの暮らし方、働き方、学び方、くつろぎ方を変える可能性が高いトレンドについて調べる。さらに、こうしたイノベーションが今後どう広がりそうかについても取り上げる。

ヘルスケア、データやウエアラブル端末を活用してケア受けやすく

新型コロナのパンデミックを受け、医療サービスはオンライン化している。

患者と医療従事者は医療システムの逼迫や感染リスクに対処するため、遠隔医療サービスや遠隔健康モニタリングを速やかに導入せざるを得なくなっている。ソーシャルディスタンス規制や外出禁止令により、メンタルヘルスを支えるサービスやスポーツジムもリモートの導入を余儀なくされている。

ヘルスケアと関連分野の遠隔テクノロジーはこれまでなら抵抗を受けていたかもしれないが、新型コロナの感染拡大を受けて変わりつつあるようだ。

例えば、2018年に「遠隔診療で患者を診察している」と答えた米国の医師は18%だったが、最近の調査によるとコロナ禍でほぼ半数(48%)に増えた。患者側では、パンデミックを受けて遠隔医療サービスを試してみる気になった米消費者は60%に上る。

米マッキンゼー・アンド・カンパニーは21年7月のリポートで、遠隔医療サービスの利用がコロナ前の38倍に増えたことを明らかにした。ベンチャーキャピタル(VC)各社はこのトレンドにすぐに飛びつき、20年には17年の3倍の資金をデジタルヘルスのスタートアップにつぎ込んだ。

インフラが改善され、こうしたサービスもおなじみになってきたため、遠隔医療テック、継続的かつ遠隔での診断、遠隔メンタルヘルスケア、オンラインフィットネス、高齢者が住み慣れた地域で老後を過ごす「エイジング・イン・プレイス」テックは新型コロナの収束後も成長し続ける可能性がある。

遠隔医療テクノロジー

ソーシャルディスタンス規制に伴い、遠隔医療の導入が大幅に増加

業界の支持派は長年、コストを抑えられる可能性や、能力を超えて拡大した医療システムへの圧力の緩和、農村部や医者が不足している地域で診察を受けやすくなる点を挙げ、遠隔診療の導入を訴えてきた。

実際、米国医師会(AMA)によると、医師や救急医療、緊急救命室(ER)への訪問のうち「不要か、電話や映像で安全または有効に対処できる」ケースは75%を占める。

それでも、コロナ前には消費者の遠隔医療の利用はなかなか進まなかった。米調査会社JDパワーによる19年7月の調査では、米国で過去12カ月間に診察や救急医療、病院に行く代わりに遠隔診療サービスを利用した人は約10%にとどまったことが明らかになった。

コロナ前は患者による遠隔診療の利用は伸び悩んでいたが、このテクノロジーへの投資は堅調だった。

新型コロナのパンデミックを受けて状況は一変した。従来の医療システムが逼迫したため、患者は対面診療の安全な代替手段として遠隔診療に目を向けている。

すでに遠隔医療に取り組んでいた企業の事業は急成長している。独立系の遠隔医療サービス最大手の米テラドック・ヘルス(Teladoc Health)は、全米に外出禁止令が出されてから1週間の診察件数が前週比50%増えたと報告している。21年の業績も順調だ。例えば、21年4~6月期に同社が手がけた遠隔診療は450万件で、前年同期の270万件から大幅に増えた。

政府機関も企業による遠隔診療サービスの提供を円滑化するために手を打っている。米当局は19年3月、「HIPAA(医療保険の携行性と責任に関する法律)」のプライバシー規制を緩和し、米アップルや米グーグル、米マイクロソフトが既存の対話・動画アプリ「フェイスタイム」「スカイプ」などを使って遠隔診療を推進できるようにした。

米食品医薬品局(FDA)も施設の閉鎖中でも医薬品開発を続けられるようにするため、オンラインでの臨床試験(治験)を認めた。

テラドックなどの遠隔医療サービス各社は、初めて遠隔診療を使った人の多くが繰り返し使うようになるため、コロナ禍での需要増加はこの分野の長期的な成長につながると明るい見通しを示している。

CBインサイツの業界アナリスト予想によると、遠隔医療テクノロジーの市場規模は推定646億ドルに上る。

遠隔診療への移行が着々と進んでいるため、在宅医療での人工知能(AI)やチャットボットの利用に関連する技術の進化が相次いでいる。医療機関がもっと大々的に患者に関われるようにするのが目標だ。

例えば、米オービタ(Orbita)は安全なチャットボットサービスを提供している。同社はこのほど、改良版バーチャルアシスタントの運用を開始した。同社の「ソリューションセンター(Solution Center)」はオムニチャネル技術(複数の音声・動画チャットプラットフォームやチャットボット技術)を使い、在宅検査の運営や軽い病気の診断、保険金の請求を担う。

医療サービスを手がける米アフィニティ・エンパワーリング(Affinity Empowering)は在宅での診断検査サービス「eHome」や治療サービス「eCare」で在宅診断の分野にさらに深く食い込んでいる。同社のサービスは患者の既存の治療プランと統合し、専門家が一定の病気を治療したり、医療専門家によって治療プランが変更された場合に患者に最新情報を提供したりできる。

継続的なリモートによる診断

「検査・追跡し、感染経路を特定する」動きが、健康モニタリングテックの普及を後押し

活動量計などの「セルフ計量」テクノロジーは、すでにコロナ前から健康・ウエルネス分野で勢いづいていた。

例えば、米グーグルの持ち株会社米アルファベットは19年11月、ウエアラブル端末大手の米フィットビットを買収することを発表した。ヘルスケアテックの分野で、アップルのウエアラブル端末「アップルウオッチ」に並ぶ存在感を確立するためだ。

今や専門家が新型コロナ危機を乗り越えるには迅速な検査や感染経路の追跡が重要だと強調し、こうした診断を可能にするウエアラブル端末などの健康モニタリングテックに注目が集まっている。

特に健康データを活用した国が感染抑制に成功したことから、パンデミックにより容易に入手できるこうしたデータに価値があることがわかった。「検査し、感染者を追跡し、感染経路を特定する」戦略は世界各国の公衆衛生のスローガンになり、各国政府や当局の発表などではこの必要なテクノロジーを実用化する資源を持つ企業に、にわかに頼るにようになっている。

遠隔医療では、当局はより包括的な遠隔診断を推進するためにプライバシー規制を緩和した。FDAは20年3月、宣伝文句に関する規制を緩め、遠隔患者モニタリング機器の開発会社が自社製品を病院に売り込むことを認めた。巨大テック各社はこのチャンスにすぐに飛びついた。

アップルとグーグルは20年4月、共同開発した新型コロナ感染者との濃厚接触を追跡するアプリの運用を開始した。利用者データのプライバシーについての懸念を受け、位置情報データの代わりに近距離無線通信「ブルートゥース」の信号を活用するなどの変更を発表した。それでもなお、英政府はプライバシー上の懸念から、濃厚接触追跡アプリで両社の技術を使わない方針を明らかにした。

米アマゾン・ドット・コム、グーグル、マイクロソフトは新型コロナの研究を支援するコンソーシアム「COVID-19 ハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)」にも参加し、生物情報学や疫学、分子生物学の研究者に処理能力を供与している。このコンソーシアムは世界各国の研究者に600ペタ(ペタは1000兆)フロップス(1秒当たりの浮動小数点演算回数)の処理能力、5万個以上の画像処理半導体(GPU)、数百万個のチップや記憶装置を提供している。

遠隔診断をチャンスととらえている企業は巨大テックだけではない。一部のバイオテック企業も価値を示し、規制緩和を生かそうと素早く動いている。

例えば、米ライフシグナルズ(LifeSignals)は新型コロナ患者のモニタリングに使う使い捨ての無線バイオセンサーパッチの開発を最優先で進める方針を明らかにした。一方、米スプライヘルス(Spry Health)は、FDAの認可を受けたウエアラブル端末「ループ(Loop)」を使う臨床医主導のモニタリングサービスに乗り出すと発表した。ループは装着者の心拍数や血液中の酸素飽和度、呼吸数を追跡する。

オンラインセラピー

メンタルヘルスケアのオンラインへの移行、期待されたほど進まず

コロナ前のオンラインセラピーの利用率は低かった。医療関係者が導入に二の足を踏んでいたのが主な理由だ。だが、ソーシャルディスタンス規制や外出禁止令、それに伴い不安やうつ症状を抱える人が増えたため、リモートのメンタルヘルスケアは不可欠になった。

投資家はチャンスに気付き、21年1~3月期までにはメンタルヘルススタートアップへの投資額は計8億ドル近くに達した。

コロナ前からオンラインセラピーを手がけていたインドのワイサ(Wysa)、米トークスペース(Talkspace)、米エイブル・トゥー(AbleTo)などのアプリの需要は急増した。例えば、具体的なニーズと目標に基づいて利用者とセラピストをマッチングするサブスクリプション(定額課金)型サービス、トークスペースの20年4月の利用者数は前月比65%増えた。同社は21年3月末時点のアクティブユーザー数は1年前に比べて110%増えたと報告している。

一方、セラピーを無料や割安な価格で提供するヘルスケアのスタートアップも相次いだ。例えば、米ヒムズ・アンド・ハーズ(Hims & Hers)はコロナ禍のストレスへの対処を支援するため、匿名で参加できる集団セラピーを無料で実施している。料金はいずれ1回15ドルになる。

トークスペースも新型コロナの不安マネジメントプログラムを始めた。「コロナ禍に関連するストレスや不安をコントロールする具体的なプロセスを会員に提供することを目指す」としている。

20年の外出禁止令で患者やケア提供者はオンラインセラピーを増やさざるを得なくなったが、これは期待されたほどの特効薬にはならなかった。

新たに診断された患者がオンラインセラピーに押し寄せることはなく、コロナ前からすでに精神科で治療を受けていた患者にとってはオンライン予約の方が魅力的だった。米タイム誌と米世論調査会社ハリスポールの調査によると、コロナ禍でオンライン予約を通じてメンタルヘルス治療を選択した人のうち、遠隔診療を初めて使う人はわずか5%だった。

導入が進まない要因の一つは、高齢者や英語が流ちょうではない患者など一部の層でオンライン診療へのアクセスがなかったり、テックを使いこなす技量がなかったりするからだ。農村部ではセラピストが少ないのも問題だ。米国でメンタルヘルスのセラピストが不足している地域に住む人は約1億2500万人に上る。

オンラインセラピー特有の複雑な問題もある。セラピストはHIPAAに準拠した映像プラットフォームを使うよう義務付けられているため、オンラインセラピーの選択肢は限られている。もっとも、最近の規制改正によりこうした要件の一部は緩和されている。

米国の一定の州で資格を取得したセラピストは他の州でセッションを実施できず、オンラインセッションの保険料は対面セラピーよりも安いなどの制約もある。

それでもなお、コロナ禍でメンタルヘルスのセッションを定期的に受ける人は増えており、オンラインセラピーはコロナ収束後も引き続き需要があるだろう。コロナ危機はメンタルヘルスに長期的な影響を及ぼすため、ソーシャルディスタンス規制の解除後もなおこうしたサービスが必要とされるのは確実だ。

オンラインフィットネス&ジム

実店舗のジムがオンラインジムを追随し、市場規模966億ドルのフィットネス業界はデジタル化

市場規模966億ドルのフィットネス業界も新型コロナの感染拡大に伴う混乱に見舞われている。

米ペロトン(Peloton)に代表されるオンライントレーニングの人気は高まっているが、コロナ前には特化型の小規模ジムが急成長期にあり、ブルームバーグによると13~17年に会員数は120%以上増えていた。成長は19年末にはすでに鈍化しつつあったが、パンデミックを受けて完全に失速した。

米国だけで35万人を超えるフィットネスインストラクターやトレーナーがオンラインクラスへの移行を迫られた。多くは「ズーム」や「インスタグラム」のライブ配信機能、「フェイスタイム」「ユーチューブ」など、オンラインフィットネス向けに開発されたわけではない既存の動画配信アプリを使って対応している。米調査会社クラブインテルによると、オンデマンドやライブ配信のトレーニングを提供し始めたフィットネスクラブのオーナーは72%と19年の25%から増えた。

パンデミックが長期化するなか、フィットネステック企業は実店舗のフィットネス企業がデジタルファーストのライバルに似た業態に移行するのを支援しようと手を貸している。

サブスク型のジム、米クラスパス(ClassPass)のビジネスモデルは実店舗のジムに大きく依存しているが、インストラクターの移行を支援するためにウェブサイトで映像プラットフォームの運営を始めた。音声フィットネス大手の米アープティブ(Aaptiv)は実店舗のフィットネスを手がける米エクスポネンシャル・フィットネス(Xponential Fitness)と提携し、エクスポネンシャルの会員にコンテンツを提供すると発表した。

一方、すでにオンラインファーストだったブランドにはコロナ禍で利用者が大幅に増えている。双方向型の在宅フィットネス、米ミラー(Mirror)は米国で初めて新型コロナの感染者が確認されてからの数週間で、利用者が2倍に増えた。同社はカナダのアパレル大手ルルレモンに5億ドルで買収された。米トレーニング配信プラットフォーム、ニオユー(NEOU)の1日あたりの新規契約者数は1週間で平均600%増えた。

多くのフィットネス愛好者は新たな在宅ジムに満足しているが、コロナ危機が収まれば対面フィットネスが盛り返す可能性がある。エクササイズバイクを使ったクラスなどのトレーニングに参加するためにジムに通う習慣は対面フィットネスの魅力の一つだが、それだけではない。詳細な説明を受けられたり、ハイレベルな機器を使えたり、個別指導を受けられたり、より高いレベルを達成できたりするのもジムに戻る理由だ。

だが、オンラインフィットネスはスタジオでのフィットネスよりも便利で、価格も安いため、在宅と対面トレーニングを組み合わせたモデルが定着しそうだ。

米ウェイクフィールド・リサーチが20年7月に実施した調査「フィットネスの未来」によると、米国でコロナ後も引き続き在宅とジムのトレーニングを組み合わせるつもりだと答えた人は3分の2近くを占めた。

高齢者介護&エイジング・イン・プレイス

高齢者と介護事業者、自宅や介護施設でテクノロジーを活用

7300万人に上る米国のベビーブーマー世代(1946年から60年代中盤生まれ)が退職年齢に達することで顕在化する現実的な課題や社会基盤の課題を踏まえ、高齢者介護はかねて技術革新の対象になってきた。

新型コロナは60歳以上の患者で特に致死率が高いことが示されているため、今回の危機により高齢者が自宅で快適に暮らしつつ、家族や介護者に安心をもたらす解決策の必要性が一段と明確になった。

一部の高齢者や家族はコロナ前からすでに、自宅で長く暮らすための解決策としてテクノロジーを導入していた。だが、高齢の患者をさらに教育し、テクノロジーを使いこなす技量を高めさせる必要があったため、住み慣れたところで年を重ねる「エイジング・イン・プレイス」のテクノロジーはなかなか浸透しなかった。

もっとも、自主隔離とソーシャルディスタンスの確保は高齢者にとって特に重要なため、パンデミックは様々な高齢者介護テックが製品やサービスの重要性を実証するまたとないチャンスになっている。

例えば、高齢者に支援を提供するマーケットプレイスの米アンブレラ(Umbrella)は、60歳以上の高齢者に非接触で必需品を配達するサービスを扱う方針を明らかにした。遠隔医療の米バイタルケア(VitalCare)は新型コロナ危機を受け、高齢者住宅や長期介護施設に自社プラットフォームを90日間無料で提供した。

高齢者の居住型介護支援施設もデジタルインフラをアップデートする策を講じている。入居者が医療を継続的に受けられるようにするだけでなく、コミュニケーションや孤独への対応も同じほど重要になっている。入居者の密度や重症化しやすさからこうした施設では距離の確保が必要不可欠なため、施設の運営各社は入居者を家族や友人とつなぐためにデジタルプラットフォームに目を向けている。

高齢者向けのコミュニケーションアプリを手がける米コネクテッドリビング(ConnectedLiving)はコロナ禍で大きな関心を集めているとされる。同社の最高経営責任者(CEO)だったサラ・ホイト氏は在職時にこう述べている。

「(新型コロナと闘うには)分離と孤立が必要なため、入居者を家族とつなぐ必要性は『あると助かる』から『なくてはならない』ものになった。これは残念な影響ではあるが(コミュニケーションをとるには)他の手段はない」

グーグルも老人ホームの入居者向けにインターフェースを簡略化したスマートディスプレー「ネストハブ・マックス(Nest Hub Max)」をリリースし、この分野に参入している。このデバイスではビデオ通話の連絡先をあらかじめインストールでき、入居者が友人や家族とつながるのを支える。高齢者はよくある質問への答えをすぐに見つけたり、天気予報やアラームの設定、音楽を流すなどの便利な機能を有効にしたりできる。

コロナ禍で高齢者コミュニティーにテクノロジーを適用する価値が証明されたため、デジタルインフラは在宅と介護施設の両方で高齢者介護に欠かせない存在になるだろう。

介護施設は今後、テレビ会議や遠隔診療、遠隔診断などデジタルテクノロジーへの投資を増やす公算が大きい。このため、施設規模の需要に対応できる企業に商機が生まれるとみられる。

快適性が高まり、高齢者がテクノロジーを使いこなせるようになるにつれ、高齢者によるデジタルコミュニケーションやモニタリング技術の利用も増え続けるだろう。

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