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U-MAP、放熱しやすい回路基板 三菱マテと共同開発

新素材を開発するU-MAP(ユーマップ、名古屋市)は電気自動車(EV)など向けに放熱しやすい回路基板を開発する。三菱マテリアルと2023年7月まで共同開発の期間を設け、23年以降の製品化を目指す。EVなどの電子機器は熱を持つと性能が落ちやすい。放熱性の高い回路基板で拡大する市場を取り込みたい考えだ。

U-MAPが独自の素材を用いて絶縁性のあるセラミックス材料を開発し、三菱マテリアルがセラミックス材料に銅などの金属を接合することで、セラミックス基板を開発する。電力の変換やモーターの駆動などを担うパワー半導体をセラミックス基板に組み合わせることで、EVなどに活用できるパワーモジュールが完成する。

セラミックス材料にはパワー半導体から発生する熱を放出する役割がある。熱を放出するためにはセラミックスを薄くする必要があるが、従来の材料では強度が犠牲になることが多かった。U-MAPは放熱しやすく強度もあるセラミックス材料を開発する。

U-MAPの強みは熱伝導性の高い窒化アルミニウムの開発だ。従来の窒化アルミニウムは粒状だが、独自の技術でファイバー状のアルミニウム単結晶「Thermalnite」(サーマルナイト)を開発。粒状の素材に10%以下のサーマルナイトを添加することで「強度を従来の窒化アルミニウムの2倍にすることができる」(西谷健治代表)。

安全性の観点から一定の強度が求められるEVなどで引き合いがあるとみて、三菱マテリアルとのセラミックス基板の共同開発に踏み切った。まずは温度の変化でセラミックス材料が破損しないかを確認し、信頼性を高めたい考えだ。パワーモジュールを使用するデータセンターの電源設備や鉄道などにも活用できると見込む。

U-MAPに出資しているリアルテックホールディングス(東京・墨田)の木下太郎グロース・マネージャーは「パワー半導体はうまく放熱できないと活用が難しい。サーマルナイトは社会を下支えする存在になる」と期待する。製品化へ向けて課題もある。木下氏は「多額の設備投資が必要になる」と指摘する。ベンチャーキャピタル(VC)や事業会社からどのように資金を集めるか、ファイナンスも含めて経営の巧拙が問われそうだ。

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