帝国ホテルの23年3月期、最終黒字17億円 宿泊需要回復

帝国ホテルは26日、2023年3月期の連結最終損益が17億円の黒字(前期は78億円の赤字)になりそうだと発表した。従来予想から7億円上方修正した。訪日外国人(インバウンド)や国内旅行客は回復傾向にあり、宿泊需給に応じた価格設定で採算が改善する。広告宣伝の見直しなど経費節減の積み重ねも損益改善に寄与する。

売上高は51%増の431億円。22年10月の「全国旅行支援」の開始や水際対策の緩和は国内のホテルに追い風だ。ただ、帝国ホテルは期初時点から下半期(22年10〜23年3月)に大きく売上高が回復するとの前提で、新型コロナウイルスの感染動向など不透明な要因があることから売上高の予想は据え置いた。
営業損益は3億円の黒字(前期は111億円の赤字)の見通しで、従来予想を1億円上回る。
同日発表した2022年4〜12月期の連結決算は、売上高が前年同期比46%増の316億円、最終損益は18億円の黒字(前年同期は41億円の赤字)だった。販売費及び一般管理費の伸びを2%増に抑え、営業黒字を確保。雇用調整助成金など営業外収益は減ったものの、この期間としては3年ぶりに最終黒字になった。