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日立建機、純利益4.4倍に上方修正 欧米でインフラ需要増

日立建機は26日、2022年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比4.4倍の460億円になる見通しだと発表した。従来予想を137億円上回る。欧米を中心に海外のインフラ投資が活発だ。為替相場の円安も寄与し回復が鮮明だが、新型コロナウイルスの感染拡大前の19年3月期と比べると利益はまだ3割低い水準にある。

今回の業績上振れは販売回復に加え、米州で農機大手ディア社との合弁事業を解消したことなどに伴う一時的な利益(約190億円の見通し)も含まれる。

売上高に相当する売上収益は13%増の9200億円、調整後営業利益は2.3倍の740億円を見込む。それぞれ従来予想を400億円、120億円上回る。主要国の景気刺激策や住宅開発の増加を受けて油圧ショベルなどの販売が伸びる。資源価格の上昇により鉱山機械の受注も増えている。

地域別に見ると、けん引役は北米で今期の売上収益は49%増だ。欧州が20%増、東南アジアが37%増の見通しだ。製品本体の販売だけでなく、部品・サービスやレンタルなども伸びており新車販売以外の「バリューチェーン」の売り上げは前期比14%増の4000億円を計画する。

インフラ・不動産開発が減速している中国の今期の売上収益は前期比34%減を見込む。中国では足元で不動産大手の中国恒大集団による巨額の債務問題の影響も懸念されているが、今のところ「販売面で大きな影響は出ていない」(松井英彦・執行役営業本部長)という。

足元の回復は鮮明だが、純利益はコロナ前の19年3月期の685億円からは約3割低い水準にある。東南アジアやインドを中心に今期の売上収益も1兆円強だった当時に届いていない。中国以外の需要は旺盛だが、今後は鋼材など原材料価格の上昇も利益を圧迫する見通しだ。実際、今期は調整後営業利益に対して資材費高騰が182億円の減益要因(従来想定は146億円)になる。

平野耕太郎社長は26日の決算説明会で「上期は、ある程度コロナの影響が残り中国は厳しいという見立て通りだった」と話した。下期は中国の動向に加え「鋼材価格やロシアなどでのコロナの感染動向を慎重にみている」と警戒を続ける。

需要が旺盛な鉱山機械や部品・サービスの販売は引き続き好調に推移する見通しだ。ただ本格回復に向けては、リスク要因を注視しつつ、資材費の値上がり分の価格転嫁を順調に進められるかどうかがカギになる。

同日発表した4~9月期連結決算は売上収益が前年同期比31%増の4736億円、純利益が151倍の318億円だった。未定としていた上期の配当は45円(前年同期は10円)とした。

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