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料理宅配の再編加速 米ドアダッシュが欧州同業を買収

CBINSIGHTS
米国の料理・食料品宅配大手のドアダッシュが2021年11月、フィンランドの同業ウォルト(Wolt)を買収すると発表した。同業界では新型コロナウイルス禍で市場が急拡大するなか、グローバル展開の加速に向けた再編が活発になっており、20年以降、米ウーバーテクノロジーズが米ポストメイツ、オランダのジャスト・イート・テイクアウェー・ドットコムが米グラブハブをそれぞれ買収している。今回のドアダッシュによる同業買収のポイントや今後の見通しをまとめた。
日本経済新聞社は、スタートアップ企業やそれに投資するベンチャーキャピタルなどの動向を調査・分析する米CBインサイツ(ニューヨーク)と業務提携しています。同社の発行するスタートアップ企業やテクノロジーに関するリポートを日本語に翻訳し、日経電子版に週2回掲載しています。

米料理・食料品宅配大手のドアダッシュがフィンランドの同業ウォルトを株式交換により81億ドル(約9100億円)で買収する。買収手続きは2022年に完了する見通しだ。

この取引の当事者は

・ウォルト:フィンランドに拠点を置くウォルトはデータを活用した料理・食料品宅配プラットフォームを運営する。3万店以上のレストランや小売りチェーンと提携し、欧州とアジアで料理・食料品を配達している。20年の売上高は3億3000万ドルだったとされており、前年比24.5倍に増えたことになる。アクティブユーザーは250万人で、流通総額は年率換算で25億ドルを超える。6万人の配達員を抱え、23カ国・地域の129都市の顧客1000万人以上にサービスを提供している。従業員は4000人。

・ドアダッシュ:米カリフォルニア州に拠点を置くドアダッシュはオンデマンドの宅配サービスにより、消費者と地域のレストラン、食料品店、コンビニエンスストアをつなぐテックプラットフォームだ。米国、カナダ、日本、オーストラリア、ドイツの各都市でサービスを展開している。21年7~9月期の売上高は13億ドルと前年同期の8億7900万ドルから45%増えた。受注数は3億4700万件で、同2億3600万件から44%増えた。21年7~9月期時点の有料会員数は900万人、21年4~6月期時点の配達員は300万人に上る。

料理・食料品宅配市場はなぜ重要なのか

ドアダッシュは世界のオンライン料理・食料品宅配市場で存在感を高める構えだ。

・米調査会社グランドビューリサーチによると、世界のオンライン料理・食料品宅配市場は年平均15.4%成長し、25年には636億ドルに達するとみられる。

・スマートフォンの普及、生活様式の変化、クイックコマース(即配)の成長、新型コロナウイルスの影響がこの業界の成長に寄与している。

ウォルトのライバルは

・独ゴリラズ(Gorillas、未上場):オンデマンドの食料品宅配会社。調達総額は13億ドル。

・トルコのゲティル(Getir、未上場):食料品宅配プラットフォーム。借り入れを含む調達総額は12億ドル。

・英デリバルー(Deliveroo、上場):地域のレストランや持ち帰り専門店の料理宅配プラットフォーム。調達総額は17億ドル。

ドアダッシュは次に何をするか

ドアダッシュは今回の買収により:

・スウェーデン、デンマーク、セルビア、クロアチアなど欧州22カ国に参入する。東京とベルリンでの事業拡大にも力を入れている。

・商品開発を加速し、新規・既存市場での価値を高める。

・さらに7億人の潜在的な顧客にアプローチできるようになる。

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