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東京ガス、再生エネに6千億円 還元引き下げ分も充当

東京ガスは26日、2030年までに再生可能エネルギーに6000億円を投資すると発表した。22年3月期から株主還元を引き下げ、浮いた資金を投資に回す。成長領域への総投資額は2兆円規模に上り、エネルギー転換で利益水準を2倍に高める。

東ガスの内田高史社長は同日の記者会見で「脱炭素を含む成長領域へ投資割合をシフトさせる」と述べた。実現のため、国内外の再生エネ事業への投資額6000億円を含む2兆円規模を投じる。

東ガスは19年に、30年度のセグメント利益の合計を約2000億円とする目標を掲げた。22年3月期見通しの2倍に相当する。今回は目標達成に向けた具体的な投資額を示した。

国内外の再生エネの取扱量は30年までに600万キロワットと、従来目標から100万キロワット積み増す。21年3月期の導入実績から約5倍に伸ばす。具体的には陸上風力やバイオマス発電、洋上風力の商用化に注力する。

ただ「再生エネ事業が利益貢献するのは早くて20年代後半になる」(内田社長)。その間のつなぎとして、20年代前半はフィリピン、ベトナムなど東南アジアでのLNG開発や電力販売で業績を伸ばす。米国でのシェールガス開発やLNGトレーディング事業も拡大する。こうした海外事業への投資を5000億円程度見込む。

電力販売では、英国の大手新電力と共同で新ブランドを展開する。11月から関東圏で販売を始めており、22年度上期に全国に広げる。再生エネ由来のクリーンな電気をアピールし、東ガス全体の電力販売件数を21年9月の287万件から30年には7割増の500万件超に伸ばす。

東ガスは20年11月、株主還元の見直しで、成長投資を増やす考えを示した。一部株主からの反発が起きたが、21年9月には、22年3月期から年間配当と自社株買いを合わせた「総還元性向」の目標を6割から5割に下げると公表。直近5年間の純利益は平均600億円程度で、1割縮めれば、年間60億円の投資余力が生まれる。

一方、内田社長は「総還元性向の引き下げだけでは投資額をまかなえない」と指摘。グリーンファイナンス(環境配慮の投融資)に加え、「効率の悪い国内外の資産を売却する」(内田社長)ことで資金確保を目指す。

同日の会見では、ホールディングス体制への移行も明らかになった。海外事業、都市ガス事業などをカンパニーや事業会社として切り出す。各事業の裁量を広げ、機動的な意思決定ができるようにする。(向野崚)

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