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ソニーの空撮ドローン、飛んだ カーブや加速も自在

日経クロステック

ソニーグループは25日、自社開発した空撮向けドローン(小型無人機)「Airpeak(エアピーク)S1」の飛行デモンストレーションを報道関係者向けに公開した。同製品の売りとなる機体の高い運動性能を生かした、緩急自在な飛行デモを見せた。

Airpeak S1は11月中旬に出荷を開始したばかり。最大の特徴は、機体にソニーのフルサイズミラーレス一眼カメラ「α(アルファ)」などを搭載でき、高い機体の運動性能と組み合わせて、ダイナミックな空撮を可能にしている点だ。実際のデモでは、他社のドローンでは見たことがないような、機敏な旋回や急発進といった飛行を見せた。

機体の最高速度は時速90キロメートル(機体にカメラなどペイロードを搭載しない場合)。機体の旋回などの角速度は秒速180度であり、急発進や急停止、速度の緩急なども自由に設定できる。秒速20メートルの最大耐風性能も持つ。想定用途として、CMや映画などの空撮を見込む。例えば、走行車両と並走しながら空撮するようなイメージだ。

同製品の市場推定価格は税込み110万円前後。外形寸法は高さ約526.8×幅591.9×奥行き511.8ミリメートルで、質量は約3.1キログラム(バッテリーパックは除く)。機体の材料は「剛性第一」(ソニー)としてカーボン製を採用した。最大積載可能重量は約2.5キログラム。「基本的には、USBに特殊なマルチ端子を使う自社カメラのみに対応する」(同社)という。

機体上部にリチウムポリマー電池パックを2本搭載する。飛行時間はαシリーズ搭載時に約12分だ。

機体が稼働中であってもバッテリーを交換できるホットスワップに対応し、素早く撮影を再開できるようにしている。「類似の性能を持つドローン機体と比べると、バッテリーを6本以上搭載するような製品が多いところを2本にし、小型化できた」(ソニー担当者)と説明する。

周囲の障害物を避けて飛行するために、5方向に配置したステレオカメラと、上下に配置した赤外線測距センサーなどを搭載する。高性能センサーのLiDAR(ライダー)を搭載しなかった理由としては、「ステレオカメラに内蔵するイメージセンサーの技術の経験が豊富だったため」(同担当者)とする。

飛行デモでは、自動航行の様子も披露した。飛行ルートはウェブ向けアプリ「Airpeak Base」で作成する。自動航行の特徴は(1)滑らかな曲線を描いて飛行できる(2)一度設定した飛行ルートを何度でも繰り返せる──という2点だ。

これまでのドローンで円形飛行する場合、直線で結んだ飛行ポイントを細かく設定することで疑似的な円を描くような製品が多かった。Airpeak Baseでは設定した飛行ポイントを、滑らかなベジェ曲線によってつなげられる。曲線を描くような飛行を設定しやすくなった。

飛行ルートを再利用できるため、後日同じルートでの撮影が可能だ。例えば、同じシチュエーションで時期を変えながら景色を撮影できる。

今後の機能強化については「まだ何も決まっていない段階」(同担当者)というものの、バッテリー容量の増大や他社製品のカメラ搭載も視野に入れているという。

(日経クロステック 久保田龍之介)

[日経クロステック 2021年11月25日掲載]

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