ファーウェイ、スピーカー付き眼鏡 日本企業と共同開発
中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の日本法人、ファーウェイ・ジャパン(東京・千代田)は、スピーカーやマイクを搭載した眼鏡を6月3日に発売する。日本の眼鏡店のオンデーズ(東京・品川)と共同開発した。パソコンやスマートフォンなどの電子機器と無線接続し、耳をふさがずにオンライン会議などに参加できる。米国の輸出規制が響き日本でのスマホ販売が苦戦するが、スマホ以外の製品で日本市場での生き残りを図る。

製品名は「OWNDAYS×HUAWEI Eyewear」で、ファーウェイが技術面を担当し、オンデーズがデザインを手掛けた。価格は3万2780円。当面は国内のオンデーズ店舗のみでの販売だが、海外の店舗での販売も検討している。
フレーム部分に搭載したスピーカーは音が拡散することなく的確に伝わるようにし、外部への音漏れを最小限に抑える。視力矯正用のレンズを入れて通常の眼鏡のように使うことができる。重さは30グラム台で、長時間着けていても疲れない設計とした。
製品発表会でオンデーズの田中修治社長は「度付きのレンズを入れるにはどういう形状が適しているのかといったノウハウを提供して共同開発した」と話した。
ファーウェイは2020年、米国が同社に対する輸出規制を厳しくしたことを受け高速通信規格「5G」などに必要な最先端の半導体が調達できなくなった。現在は新興国などで従来の通信規格「4G」に対応したスマホを中心に展開する。日本では4Gスマホの市場が小さくなるとみて、パソコンやスマートウオッチなどスマホ以外の製品を投入している。
テック企業と眼鏡店が連携する例は海外でも広がっている。米メタは21年、眼鏡大手の仏エシロール・ルクソティカと組んでスマートグラスを発売した。