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ミトコンドリア病、マウスで再現 筑波大学など

筑波大学の中田和人教授や東北大学の谷春菜研究員(研究当時は筑波大学)は、難病のミトコンドリア病の一種を再現できるマウスを作製したと発表した。マウスの胚性幹細胞(ES細胞)などを用い、全身のミトコンドリアが特定の遺伝子変異を持つようにした。不明な点の多い病態の解明につなげる。

ミトコンドリア病は細胞内でエネルギーを作るミトコンドリアが働きにくくなる病気で、発達の遅れや運動機能の低下など様々な症状が起きる。主にミトコンドリアに関連する遺伝子の変異によって発症する。

研究チームはミトコンドリアのもつ遺伝子のうち、アミノ酸を運ぶ転移RNA(tRNA)の遺伝子に変異があるマウスを作製した。この遺伝子が変異したミトコンドリアを持つマウス細胞を基に、ES細胞を使って全身の細胞に同じ変異のあるマウスをつくった。同様の遺伝子変異をもつミトコンドリア病の患者では筋力の低下や2型糖尿病などが起きることが分かっている。

作製したマウスでは肝臓の機能などに障害が起きることが分かった。ミトコンドリアのDNAのコピーからタンパク質を作る過程で異常が起き、エネルギーを作るのに関わるタンパク質の一部が作られにくくなっていた。今後肝機能などの症状の強さをコントロールする方法が見つかれば、治療法の開発につながる可能性があるという。

一般にヒトの病気の治療法を開発する場合、マウスなどで似た病気が起きるように細胞の核にある遺伝子を改変して研究に用いる。ただミトコンドリア病では原因の遺伝子がミトコンドリア内に存在することがあり、核の遺伝子と違い改変しにくい。このため病気を再現する動物を効率的に作製しづらく、病態や治療法の研究が進みづらい一因になっている。

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