富士通ゼネラル、コスト高が響き純利益27%減 4〜12月

富士通ゼネラルが25日発表した2022年4〜12月期連結決算は、純利益が前年同期比27%減の22億円だった。海外で空調機販売が伸び値上げも進んだが、銅などの素材価格や海上運賃の高騰などが響いた。通期の純利益見通しに対する進捗率は17%にとどまるものの、従来の純利益予想を据え置いた。

売上高は30%増の2567億円だった。主力の空調機事業では昨年10月以降、欧州で10%前後の値上げを実施した。北米で高水準の受注残をこなしたほか、アジア地域ではインドでルームエアコンの販売を拡大した。円安による換算効果もあり、海外売上高は47%増えた。一方、中国・上海のロックダウン(都市封鎖)で上期に工場からの出荷が停滞した影響が残り、国内売上高は19%減った。
大幅増収となったが、利益面では素材や部品、海上運賃の上昇や円安などコスト増影響が大きく、売上高営業利益率は1.4%と前年同期から1.2ポイント低下した。12月にはインドで空調機の現地生産を始めるなど、関連の設備投資負担もかさんだ。
23年3月期通期の見通しは経常利益を前期比75%増の200億円と従来予想から20億円引き下げた。為替が想定から円高方向に戻ったことによる為替差損を計上した。売上高は37%増の3900億円、純利益は3.5倍の130億円の従来予想を据え置いた。