求人広告、2月36.9%増 飲食店など伸びる
人材サービス会社でつくる全国求人情報協会(全求協、東京・千代田)がまとめた2022年2月の求人広告件数(週平均、職種別)は、前年同月比36.9%増の120万9017件だった。飲食店などが新型コロナウイルスの感染状況の改善を見込み、春に向けてアルバイト採用を強化したのが影響した。
職種別では「給仕」が同13.5%増の14万6452件、「調理」が同5.7%増の10万6331件。学生を中心にアルバイトは3月に進級や引っ越しによる離職が発生する。飲食店などは通常営業を担うスタッフの欠員補充のため採用を強化しており、求人広告が増加した。
「運搬・清掃・包装等」は同8.3%増の14万4651件。ディップの井上剛恒執行役員は「春の引っ越し需要にともない、作業員の求人件数が増加した」と説明する。電子商取引(EC)の需要は継続して高く物流倉庫内の作業員の募集も目立つ。
国内で本格的に新型コロナの感染が広がる前の20年2月と比較すると、まだ全体の求人件数は3割弱少ない。「生産工程」は同18%増の10万1270件と高い水準だが、飲食や販売系を中心に回復は遅れている。