オイシックス、シダックスTOB成立 持ち分法適用会社に

オイシックス・ラ・大地は25日、シダックスへのTOB(株式公開買い付け)が成立したと発表した。投資ファンドのユニゾン・キャピタル(東京・千代田)などから28%の株式を取得する。シダックスはオイシックスの持ち分法適用会社になる。協業の方向性で一時対立したが、出資後も協業について第三者を交えて議論を続けることになり、TOBが決着した。
TOBの期間は8月30日から10月24日。買い付け予定数の下限である1479万2959株を上回る1558万2759株の応募があった。オイシックスはもともとシダックス株を保有しておらず、TOBを経て議決権保有比率が28.47%に上昇する。シダックスは31日にオイシックスの持ち分法適用会社になる。
オイシックスは株式取得にあたり、志太勤一会長兼社長らシダックス創業家と覚書を結んでいた。TOB後には給食などフードサービス事業との業務提携などを視野に入れていた。
だがシダックス取締役会は「覚書が当社の意思とは無関係に締結された」ことや、協業の検討が十分でなく「少数株主の利益を損なう恐れがある」として反発。敵対的TOBに発展していた。
最終的にシダックスはオイシックスの傘下入り後も協業の方向性について第三者委員会で議論を続けることになり、意見表明を「反対」から「中立」に変えた。意見表明の変更を受けて筆頭株主のユニゾンが買い付けに応じたことでTOBが成立した。
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