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豊田中研とQunaSys、量子アルゴリズム発見へ共同研究

日経クロステック

トヨタ自動車グループの豊田中央研究所(愛知県長久手市)と量子コンピューター用ソフトウエア開発スタートアップのQunaSys(キュナシス、東京・文京)は24日、量子コンピューターを活用したアプリケーションの開発について共同研究を始めたと発表した。新しい光触媒や発光材料などの設計に役立つ材料シミュレーションを量子コンピューター上で実現することを目指す。

両社は材料シミュレーションの中でも既存のコンピューター(古典コンピューター)にとって特に解くのが難しいとされる「分子系に対する量子ダイナミクスシミュレーション」を量子コンピューター上で実現するためのアルゴリズムを開発する。

分子系に対する量子ダイナミクスシミュレーションとは、分子の中で時間の経過に伴って発生する量子力学の物理現象を計算によって分析することをいう。これに古典コンピューターを使う場合、粒子やスピンの数といった系の規模が大きくなると、計算に要する時間が膨大になってしまうため、実現は非常に難しい。

それに対して量子コンピューターを使用すると、規模の大きい量子系をシミュレーションできる可能性がある。特に分子の中で生じる「非断熱効果」などの自然現象を正確に分析できれば、これまでにない機能性材料の設計などが期待できる。

米グーグルなどは、規模の大きい量子系のシミュレーションに利用できる量子コンピューターを2030年ごろまでに実現するロードマップを示している。そのような量子コンピューターが利用できる将来を見据えてアルゴリズムを開発していくほか、まずは論文の発表などアカデミックな成果の創出を目指す。

QunaSysの楊天任最高経営責任者(CEO)は「現在は様々なアルゴリズムを試す段階だ。その中から有望なものを見つけてブラッシュアップしていきたい」と意気込みを語る。

(日経クロステック/日経コンピュータ 馬本寛子)

[日経クロステック 2021年6月24日掲載]

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