三菱自動車の23年3月期、純利益22%増 円安・値上げで

三菱自動車は27日、2023年3月期の連結純利益が前期比22%増の900億円になりそうだと発表した。従来予想(1%増の750億円)から150億円上方修正する。為替の円安効果に加え、多目的スポーツ車(SUV)など新型車の値上げが進み採算が改善する。年間配当予想は「未定」のまま据え置く。
売上高は15%増の2兆3500億円と600億円引き上げた。比較的価格の高い新型SUV「アウトランダー」が北米や日本を中心に好調。新型ミニバンの「エクスパンダー」も東南アジアで堅調に推移する。世界販売台数は前期からほぼ横ばいの93万8000台と期初計画を据え置くが、製品の値上げが進む。
営業利益は26%増の1100億円を見込む。従来予想(3%増の900億円)を200億円上回る。想定為替レートを1ドル=125円と従来より3円円安に見直し、為替差益が200億円上振れする。原材料や資材費高騰による減益要因が従来より100億円膨らむが、値上げで吸収する。
同日発表した22年4~6月期の連結決算は、純利益が前年同期比6.3倍の385億円と同期間で4年ぶりの過去最高となった。売上高は22%増の5286億円、営業利益は2.9倍の307億円だった。
関連企業・業界
企業: