ドコモ、ポイント制度を改定 還元率最大2.5倍に

NTTドコモは25日、キャッシュレス決済などでたまる共通ポイント「dポイント」の制度を改定すると発表した。ポイントの利用機会が多い顧客に対し、還元率を最大2.5倍にする。獲得状況に応じて特典を充実させ、ポイントの利用を促す。共通ポイント事業で先行する他社に対抗したい考えだ。
ドコモのポイント会員制度「dポイントクラブ」を6月から変更する。直近3カ月間でポイントをためた数に応じ、会員ランクを5段階に分ける。獲得数が多くなるほど還元率が上がる。5000ポイント以上ためた最上位会員の還元率は、通常の2.5倍になる。ためたポイントは1ポイント1円相当で支払いに使える。
ドコモは携帯電話料金の引き下げで主力の通信事業が伸び悩む。打開策として金融や決済などの非通信事業を強化している。ただ、足元でドコモのスマホ決済「d払い」の登録者数は4165万人と、競合する「PayPay(ペイペイ)」の4500万人超と比べて出遅れている。
ドコモはポイントの還元率を上げてお得感を打ち出し、会員基盤を拡大したい考えだ。伊藤邦宏マーケティングメディア部長は「共通ポイントは競争が激しくなっている。ポイント制度の満足度を高め、d払いなどの決済サービスを利用するきっかけを広げたい」と話す。
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