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高性能フィルター、36分稼働で空気中のコロナ99.9%超減

国立国際医療研究センターの植木紘史上級研究員や東京大学の河岡義裕特任教授らは、細かい物質を高効率に取り除く「HEPAフィルター」を搭載した空気清浄機が空気中の新型コロナウイルスを除去する性能を確かめた。約36分の稼働で、感染力のあるウイルスの量がフィルターを使わない場合に比べて99.9%以上減った。捕集効果について定量的に評価した報告は珍しい。換気しつつ空気清浄機を使えば効率的にウイルスを除去でき、感染拡大の防止につながるという。

HEPAフィルターは大きさ0.3マイクロ(マイクロは100万分の1)メートルの粒子を99.9%以上取り除けるフィルターのことをいう。新型コロナウイルスの大きさは約0.1マイクロメートルだが、空気中では水分とウイルスを含む粒子「エアロゾル」などの状態で漂うとされる。

HEPAフィルターはエアロゾル中の新型コロナウイルスを一定程度除去できると考えられており、有効性を示唆する報告もあった。ただエアロゾルは水分を失うと小さくなる上、HEPAフィルターに一度付いたウイルスが離れて空気中に戻ってしまうことも考えられる。実際に効果がどの程度あるのかは不明だった。

研究チームは新型コロナウイルスを含んだエアロゾルを容器内に満たし、HEPAフィルター搭載の空気清浄機を運転し、空気中に残る感染力のあるウイルスの量を調べた。フィルターなしで運転した場合に対して、5分間の運転では約85%減り、10分間では約96%減、約36分運転するとウイルスが99.9%以上減って検出できなくなった。フィルターが容器内の空気を約7回分ろ過したのに相当する時間だという。ただ実際の室内では実験と異なり空気が滞留しやすい場合があり、同じ時間をかけても空気中のウイルスを十分に除去できない可能性もある。

河岡特任教授は「HEPAフィルター付きの空気清浄機を室内の適切な位置で運転し、同時に換気もすれば短時間で効率的に新型コロナウイルスを除去できるだろう」と話す。国立国際医療研究センターなどとの共同研究で、国際誌に論文が掲載された。

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