サイバーエージェント、NFTゲーム参入へ アジアや米で
サイバーエージェントは25日、非代替性トークン(NFT)を活用したゲーム市場に参入すると発表した。2022年秋をめどにアジアや米国など海外市場で、月間利用者数100万人規模のゲーム開発を目指す。独自の暗号通貨による取引が発生するNFTゲームでゲーム事業を強化する。
23日に設立した新会社「CA GameFi(シーエーゲームファイ、東京・渋谷)」でNFTを活用したゲームを開発する。ゲーム内で登場するキャラクターやアイテムを消費者同士で売買できる。一般的に売買はゲーム内で報酬としてもらえる独自の暗号通貨で取引され、最終的に現金に変換できる。
東南アジアを中心にNFTゲームが盛んとなっている。ベトナム発の「アクシー・インフィニティ」はフィリピンを中心に世界中で数百万人の利用があるとされ、ゲーム内の取引で得た資金で生活する若者も存在するという。
一方、日本ではNFTに関連する法整備が進んでおらず、企業がNFTゲームに参入しにくい状況だ。例えば従来のスマホゲームで人気の「ガチャ」を通じてNFTを獲得できる仕組みにした場合、賭博罪にあたる恐れもあるとされる。
サイバーはNFTゲームが普及しているアジアや米国で、月間取引総額60億円規模のゲームに育てる計画とみられる。同社のゲーム事業は21年9月期の連結営業利益の9割超を占める。スマートフォン向けゲーム「ウマ娘 プリティーダービー」のヒットで投資余力が増しており、ゲーム事業の拡大につなげる。
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