利益高進捗も上値重い2月期決算企業 物価高で業績悪化懸念
日本株番付
2月期決算企業の2022年3〜11月期決算が出そろった。通期の会社計画に対する利益の進捗率が高いものの株価が振るわない企業はどこか。時価総額500億円以上の東証プライム上場企業で、3〜11月期までの営業利益の進捗率が75%以上の銘柄を対象に足元の株価を11月末と比較すると、物価高などを背景に業績の悪化懸念のある企業が並ぶ。

もっとも下落率が高かったのはイオンフィナンシャルサービス。イオン本体の業績が不振なのに加え、物価高を受けて生活必需品の購入などでカード利用が減るのを嫌気している。
外出関連銘柄では高島屋やコーナン商事、エービーシー・マート、しまむらなどは進捗率が8割を超えているが、株価の反応は鈍い。同期間の日経平均株価が4%下落していることを考えると健闘しているともいえる一方、消費系企業の既存店売上高は回復のペースに一服感もある。物価高を受けて消費が鈍るとの懸念から、投資家の間では方向感を見極めようとする姿勢が強まっている。

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