野村不動産、浜松町に「フェアモント」誘致

野村不動産は23日、JR浜松町駅周辺の再開発事業で建設中の複合ビルにフランスのホテル大手アコーグループが展開する高級ホテル「フェアモント」を誘致すると発表した。同ブランドの日本進出は初めて。全219室のゲストルームに加え、レストランやバー、ジムなどを上層階に備えるという。新型コロナウイルスの感染収束後の回復が期待されるインバウンド(訪日外国人)の需要も見込む。
JR浜松町駅周辺で2030年度の完成を目指す再開発計画「芝浦プロジェクト」の記者発表会で明らかにした。21年10月に着工した地上43階地下3階建ての複合ビル「S棟」に誘致する。隣接するもう1棟の「N棟」は27年度に着工する。
フェアモントは1907年創業で世界に80以上のホテルを有する老舗ホテルブランド。野村不動産の松尾大作社長は発表会で「街づくりへの価値観に共感し、この立地に東京の新たな可能性を感じてもらった」と語った。JR浜松町駅に向かう歩行者用道路やビル壁面などの緑化も進め、観光客やホテル利用者を意識した環境づくりも進める。
同日、野村不動産ホールディングスの本社を25年にS棟に移転すると発表した。移転するグループ企業の範囲などは今後詰める。