川崎汽船、財務V字回復後に挑む「海運勝負」の皮算用
嶋田航斗
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新型コロナウイルス下でコンテナ特需があった海運業界。2010年代後半の市況悪化で一時危機的水準まで落ち込んだ川崎汽船の自己資本比率は、わずか3年強で業界トップの水準までV字回復した。財務への不安はなくなったが、株価の割安感は強まる。稼いだ資金は海運事業に集中投資する方針だが、守り一辺倒の局面が変わり安定と効率を両立した価値向上が求められている。
川崎汽船にとって10年代後半は苦難が続いた。10年...

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