4000万年前の昆虫も 顕微鏡が写す魅惑的なミクロの世界

今から4000万年前、不運にも木の樹脂に閉じ込められ、そのまま固まってしまった蚊の仲間。現代の顕微鏡で撮影してみると、はるかな時間を飛び越えてきたのかと思うほど、生き生きとした姿がよみがえった。
極小の世界の美を垣間見させてくれる、年に1度の「ニコン・スモールワールド顕微鏡写真コンテスト」。47回目を迎えた2021年は、88カ国から1900点の応募があった。
同コンテストには、最新の撮影技術を駆使した作品が集まる。1590年にオランダの眼鏡職人ハンス・ヤンセンとサハリアス・ヤンセンの父子が最初の顕微鏡を製作して以来、それにまつわる道具や技術は飛躍的な進歩を遂げてきた。
21年の受賞作品はすべて、ニコン・スモールワールドのウェブサイトで見られるが、ここでは、米ナショナル ジオグラフィックのフォトエディター、トッド・ジェームズ氏が全受賞作品の中から選んだ、想像力をかきたててくれる写真をよりすぐって紹介しよう。

「私にとってこのコンテストの素晴らしさは、だれが受賞したかということよりも、自然はあらゆるスケールにおいて奇跡的なものだということを思い出させてくれる点にあります」とジェームズ氏は言う。

次ページ以降でも、ジェームズ氏が選んだ作品の数々を、たっぷりご覧いただこう。










(文 MAYA WEI-HAAS、訳 北村京子、日経ナショナル ジオグラフィック社)
[ナショナル ジオグラフィック 日本版サイト 2021年9月18日付]
関連リンク
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。