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ドコモ、特定メーカーに縛られない「Open RAN」海外へ

日経クロステック

「Open RAN(オープンラン、特定メーカーに縛られない仕様に基づいて通信機器を運用できる技術)を利用する通信事業者で1000万の顧客を抱えるのはNTTドコモだけだ。培ったノウハウを生かし、2022年度からOpen RANを本格的に世界に輸出していきたい」――。

このように語るのはNTTドコモ無線アクセス開発部長の安部田貞行氏だ。同社は22日、Open RANの取り組みについての記者説明会を実施した。

安部田氏は、ドコモがOpen RANに先駆的に取り組んできた点をアピール。自らOpen RANを活用するにとどまらず、海外の通信事業者向けにビジネスとしてノウハウを輸出する取り組みを加速する考えを改めて示した。

Open RANとは、さまざまなメーカーの基地局製品をオープンインターフェースに基づいて組み合わせられる取り組みである。従来は同じメーカーの機器同士でしか接続できず、「テレビとビデオが同じメーカーでないとつながらないような状態だった」(安部田氏)。

多様な機器を相互接続し、柔軟性や拡張性を高められるOpen RANは、世界の通信事業者の間で次々と採用が始まり、調査会社の当初予想を上回るペースで成長している。

ドコモはOpen RANを推進する業界団体「O-RAN ALLIANCE(オーランアライアンス)」の創設メンバーであり、米通信大手AT&Tや中国通信大手の中国移動通信(チャイナモバイル)などとともに業界をリードしてきた。ドコモは20年3月に開始した高速通信規格「5G」商用サービスでも、「世界初」(安部田氏)というOpen RANを全面的に採用したネットワークを構築。ノウハウをためてきた。

安部田氏によると、5G商用サービスに先立つ19年9月の5Gプレ商用のタイミングでは「(Open RANの相互接続検証に)かなり苦労した」という。この段階では通信機器各社の標準仕様の認識違いも多く、標準化団体に仕様変更リクエストなども送ったと安部田氏は振り返る。

ただ同社が21年に新たにOpen RAN仕様に基づいて機器を相互接続した際は「1週間で接続確認が取れて、1カ月もかからず1ギガビット毎秒を超えるパフォーマンスを達成できた。実装が安定してきている」(同氏)。

ドコモはこうしたOpen RANのノウハウを海外の通信事業者向けに販売していく考えだ。すでに一部企業と接触・議論も進めており、22年1月には韓国の通信事業者KT向けに、Open RANに対応した基地局検証設備を構築した。同社によると、これもOpen RANのノウハウを輸出するというコンサルティングの一環という。

(日経クロステック/日経エレクトロニクス 野々村洸)

[日経クロステック 2022年3月22日掲載]

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