百貨店売上高、7月9.6%増 感染拡大で客足は鈍化

日本百貨店協会(東京・中央)が23日発表した7月の全国百貨店売上高は、既存店ベースで前年同月比9.6%増と5カ月連続のプラスだった。コロナ前の2019年7月と比べると9.1%減だった。商品別の売上高は衣料品が12.7%増と5カ月連続のプラスだった。各店舗でクリアランスセールが始まり、夏物商品の販売が伸びた。
高額品の販売も引き続き堅調で、美術・宝飾・貴金属が22.0%増、ラグジュアリーブランドを含む身のまわり品は21.8%増となり、ともにコロナ禍前の19年実績も上回った。一部ブランドは値上げ前の駆け込み需要もあった。
月後半は新型コロナウイルスの感染が拡大し、来店客数が伸び悩んだ。
8月1~17日の主要百貨店の売上高は前年同期比30%増えている。前年の8月に首都圏や大阪府などに緊急事態宣言が発出されていた反動で伸びているが、19年同時期と比べると15%減と7月よりも落ち込んだ。日本百貨店協会の安田洋子専務理事は「コロナの感染拡大で主要顧客の年配客が外出を自粛している。8月に入って警戒感はより強まっている」と話す。
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