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第一三共、乳がん治療薬の対象拡大を申請 欧州で

第一三共は22日、主力の抗がん剤「エンハーツ」について、欧州医薬品庁(EMA)が乳がん患者の対象を広げる承認申請を受理したと発表した。乳がん患者の約半数を占めるという、がん細胞の増殖にかかわるたんぱく質が少ないタイプを対象にする。欧州では2021年にこのたんぱく質が一定量ある乳がん患者向けに発売している。

がん細胞の標的となるたんぱく質の量が少ない症状「HER2低発現」は乳がん患者の約半数を占めるが、正式に承認されている治療法はないという。承認されれば、エンハーツを使える患者が大きく広がり、売り上げの増加につながる。22年9月までに米国や日本でも承認申請を目指している。

第一三共は5日の米国臨床腫瘍学会(ASCO)で、「HER2低発現」の最終段階の臨床試験(治験)の中間解析を発表した。エンハーツを投与した乳がん患者は化学療法を受けた患者に比べて、病状が悪化せずに生存した期間が4.7カ月延び、死亡リスクを約50%減らした。腫瘍の消失や減少した患者の割合も52.6%と化学療法より36ポイント高かった。

エンハーツは、がん細胞を狙う抗体に薬剤をくっつけた「抗体薬物複合体(ADC)」と呼ばれる技術を使う。第一三共が20年に米国で発売し、本格的にがん分野に参入した主力製品だ。23年3月期の売上収益は前期比約2倍の1599億円を見込んでいる。欧州の製品売上高は2.5倍の230億円を計画する。

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