阪急交通社、脱炭素の旅行提案 法人向けに

旅行大手の阪急交通社は新たに法人向け団体旅行などで二酸化炭素(CO2)排出量の少ないプランを提案する事業を始めた。実際に排出したCO2量を明らかにし、国の認証制度「Jクレジット」の排出枠を購入して相殺する「カーボンオフセット」につなげる。SDGs(持続可能な開発目標)活動に力を入れる企業が増えており、法人需要の取り込みにつなげる考えだ。
同社の法人向け営業では、企業の団体旅行を企画したり、セミナーなどMICE事業を支援したりしている。その際にCO2排出量削減に積極的なホテルを利用したプランなどを提案する。旅行後には、移動や宿泊で実際に排出したCO2量を見える化し、その分のカーボンオフセットに向けた手段までを一貫して利用客に提案する。
近年SDGs活動に取り組む企業が増えているなか、脱炭素の取り組みを備えた法人向け旅行商品の需要が今後高まると判断。同社はツアーやMICE事業の開催に伴う手数料を得るほか、カーボンオフセットを手がけるコンサルティング会社への仲介手数料を収益につなげる考えだ。
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