ソニーと東工大、「未来デバイス」共同研究講座

ソニーグループは22日、東京工業大学と共同研究講座を新設したと発表した。サステナブル(持続可能)な社会の実現に役立つ低消費電力を実現する未来のデバイスやシステムの研究開発を推進し、次世代を担う人材の育成を強化する。
講座名は「未来デバイス・システム共同研究講座」で大学院生向け。4月1日付で設置した。2025年3月末まで設ける。
ソニーグループと東工大は19~21年度に次世代デバイスの共同研究を続け、講座も提供してきた。今回も共同研究に加え、ソニーの技術陣による専門科目を工学院電気電子コースに設ける。
共同研究のテーマは2つ。電力消費が極めて少ない「超低消費電力」を実現するデバイスの要素技術の構築に加え、そのためのIoTプラットフォームの有効性や実用性の向上に取り組む。専門科目でも「ナノデバイス材料解析・プラズマ加工特論」と「AIと通信ネットワークシステム特論」の2つを設ける。
ソニーグループコーポレートテクノロジー戦略部門長の住山アラン氏は今回の取り組みについて「社会に貢献する研究活動や次世代の人材育成につながることを期待する」とコメントした。東工大の渡辺治副学長も「教育までも含めた共同研究を進めることで最先端技術と高度な人材の両方を生み出せる」と述べた。