スズキ労連、22年春季交渉 賃金改善分の統一要求見送り
スズキグループの労働組合でつくるスズキ関連労働組合連合会(スズキ労連)は21日、2022年の春季労使交渉で賃金改善分の統一要求を見送る方針を決めた。見送りは2年連続。賃金改善分の統一要求では企業間の格差是正にはつながりにくいことから、定期昇給に相当する「賃金カーブ維持分」を含めた引き上げを目指す。
浜松市内で開いた中央委員会で決めた。年間一時金の要求は前年と同じ5カ月以上を基準とした。企業の労使で決める「企業内最低賃金」は、月16万4000円以上の組合は16万8000円以上を目指す。月16万4000円以上の組合については昨年は具体的な金額目標を示していなかった。自動車業界の労働組合が加盟する自動車総連が企業内最低賃金を16万8000円以上要求する方針を決めたことから、同額への引き上げを目指す。16万4000円未満の組合は16万4000円を目安に引き上げを目指す。
ホンダグループの労働組合でつくる全国本田労働組合連合会(全本田労連)も21日、中央委員会を開き、2022年の春季労使交渉で賃金改善分の統一要求金額を示さない方針を正式に決めた。全本田労連が賃金改善分の統一金額を掲げないのは3年連続となる。