東宝、年60円に増配 「すずめの戸締まり」などヒットで

東宝は21日、2023年2月期の年間配当を前期比15円増の60円にすると発表した。従来予想から20円増やす。新海誠監督のアニメ作品「すずめの戸締まり」の国内興行収入が100億円を超えるなど映画のヒットが相次ぎ、株主への利益配分を拡充する。
期末配当を前年同期比12.5円増の40円と従来予想から20円増やす。
23年2月期の連結業績は、売上高にあたる営業収入が2400億円、純利益が320億円の見込み。今期から適用した「収益認識に関する会計基準」の影響を考慮せず旧基準の前期と単純比較すると、それぞれ5%増、8%増となる見通しだ。
同社は25年2月期までの中期経営計画で株主還元の方針について「年間40円の配当をベースに配当性向30%以上」としている。今期の1株利益予想から計算すると、配当性向は33%となる。
「すずめの戸締まり」や「トップガン マーヴェリック」が国内興行収入100億円を超えたほか、「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」も好調だった。新型コロナウイルス禍が和らぎ映画館の客足が回復している。
22年3〜11月期の営業収入は1797億円。前年同期との単純比較で7%増。純利益は271億円で同35%増だった。
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