南房総市にランサムウエア攻撃 小中学校が被害
千葉県南房総市は19日、同市内の全小中学校の学校業務で利用するサーバーがランサムウエア(身代金要求型ウイルス)攻撃を受けたと発表した。児童・生徒の個人情報や教職員の人事情報など、学校業務で利用する情報が暗号化され閲覧できなくなった。20日時点で情報漏洩は確認されておらず、原因の調査を進めている。
被害を受けたのは、市内の6小学校と6中学校の学校業務全般で利用している同市教育委員会のサーバー。小中学校が利用する校務ネットワークが不正アクセスを受けた。
17日午前3時30分、サーバーの監視を委託している業者がサーバーの応答がないことに気付き調査したところ、ランサムウエア攻撃を受けたことが明らかになった。ネットワークを遮断して警察に相談し、侵入経路などを調査している。
同市教育委員会のサーバーには市内の全小中学生にあたる小学生1293人、中学生724人の個人情報(住所、氏名、保護者連絡先、成績、出席情報など)のほか、教職員の人事情報や教育活動の記録など、学校業務のデータが保管されている。現状、これらのデータを利用できない。原因の調査とともに、小中学校での入力用代替端末の用意といった対応を検討中という。
(日経クロステック/日経コンピュータ 長倉克枝)
[日経クロステック 2022年7月20日掲載]
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