フェムテック新興など、吸水量を測れるショーツ開発
フェムテック新興のBe-A Japan(ベアジャパン、東京・渋谷)と医療用機器などを開発するミツフジ(京都府精華町)は、吸水量を測定できるショーツの試作品を開発した。フェムテックは女性の悩みをテクノロジーで解決する製品などを指す。実用化後は生理の際にはいてもらい、経血量を自動で測定し専用のスマートフォンアプリで確認できるようにする。健康管理や、婦人科の病気の研究にいかせる可能性もある。
従来、経血量は目分量で多いか少ないかを判断していることが多い。開発したショーツではミツフジの導電性に優れた繊維を織り込み、電気抵抗値の変化から吸水量を測定する。ショーツに取り付ける小型の発信器からスマートフォンにデータが転送される仕組みだ。量の変化などを可視化することで医療機関の受診を促し、子宮筋腫や貧血などの早期発見などにも役立てたいとしている。
ベアジャパンの高橋くみ代表は「今までタブー視されていた生理に向き合った商品。今後、大学病院とも研究を進める」と意気込む。2022年度から実証実験を進め、使用感などを確かめる。
医薬品医療機器法(薬機法)の対象にあたらない吸水ショーツは、従来は雑品扱いで「生理向け」や「経血の吸収が可能」と表現できなかったが、医薬部外品と認められれば表現が可能になった。ベアジャパンは医薬部外品としての実用化を目指す。