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放流ウナギ、生存能力「天然」に劣る可能性 中央大など

中央大学や東京大学などの研究グループは資源保全を目的に日本で広く行われるウナギの放流の効果を調べた。天然ウナギの生息密度が異なる4つの河川でウナギを放流し2年後に調べると、放流ウナギは個体数が約95%減少していた。漁獲量の減少が懸念されるウナギの効果的な資源保護に生かす。

ウナギは成魚が産んだ卵をふ化させて人工的に飼育する「完全養殖」が産業的に実現していない。養殖のウナギも天然の稚魚(シラスウナギ)を捕らえて飼育する。育てた稚魚の一部を資源保護のため放流する事業が全国で実施されているが、放流したウナギの川での生息状況など具体的な効果はわかっていなかった。

約30グラムに育ったウナギを4河川に放流し生息状況を調べたところ、2年後には個体数が約95%減少していた。天然ウナギの生息密度の異なる河川を選んで観測したが、密度の違いは個体数には影響しなかった。ただ、天然ウナギが少ない河川の放流ウナギの方が成長速度は速かった。

人工池での実験では、天然ウナギと一緒に育てた養殖ウナギの生残率が40%だったのに対し、養殖ウナギのみでは90%になるなど差が出た。天然ウナギの存在が養殖ウナギの生残率に影響したと考えられる。

研究結果は天然のウナギが少ない地域での放流や、放流する分をもとから捕らないなどの保全策の必要性を示唆している。

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