KDDI労組、ベア5%要求 物価上昇への対応求める
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KDDI労働組合は20日、2023年の春季労使交渉の要求を経営側に提出した。基本給のベースアップ(ベア)に相当する月例賃金の5%の賃金改善を求めた。5%程度の賃上げを求める連合の方針に沿い、物価上昇への対応が必要と判断した。
KDDI労組の組合員は約1万2000人。21年の交渉は携帯料金の値下げの影響を踏まえてベア要求を見送ったが、22年は2%のベアを要求した。
KDDIの22年4〜12月期の連...
賃上げは賃金水準を一律に引き上げるベースアップと、勤続年数が上がるごとに増える定期昇給からなる。2014年春季労使交渉(春闘)から政府が産業界に対し賃上げを求める「官製春闘」が始まった。産業界では正社員間でも賃金要求に差をつける「脱一律」の動きが広がる。年功序列モデルが崩れ、生産性向上のために成果や役割に応じて賃金に差をつける流れが強まり、一律での賃上げ要求の意義は薄れている。