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ミシュラン、全タイヤにRFIDタグ 「2024年問題」対応

日経クロステック

仏ミシュランは2024年までに世界で販売するすべてのタイヤに無線自動識別(RFID)タグを搭載する計画で、タイヤ管理の簡素化を進める。すでに、約400万本のRFIDタイヤを生産済みだ。

ミシュラン日本法人の日本ミシュランタイヤ(東京・新宿)は、12~14日にパシフィコ横浜で開催された「ジャパントラックショー2022」でRFIDタグを内蔵するタイヤRFIDタイヤを公開した。

RFIDタイヤは、ICタグを利用しタイヤの情報を自動的に識別・管理できる。生産から車両装着、リサイクルまでタイヤを個体管理することを目指す。RFIDタグは、村田製作所と共同開発したもの。タグは接触部分をなくすために、らせん状のコイルの中に埋め込み、性能や耐久性への影響が少ないタイヤの側面に内蔵する。

ミシュランは、RFIDタイヤの採用を商用車から順次進めている。商用車から始める理由として、日本ミシュランタイヤ社長の須藤元氏は「タイヤ管理の簡素化の需要が高まっているから」と話す。

RFIDタイヤが普及するきっかけの1つとして同社が想定しているのが、物流業界が直面する「2024年問題」だ。働き方改革関連法によって24年4月以降、自動車運転業務の年間時間外労働が上限960時間に制限される。物流業界の労働時間を短縮し、待遇改善を図る取り組みが急務になってきた。

日本ミシュランタイヤは、RFIDタイヤの装着で点検の省力化、稼働時間の最大化を促し、持続可能な物流業界への課題を解決したい考えだ。すでに日本で販売される一部のタイヤにRFIDを内蔵している。

乗用車用のタイヤも、24年までにはすべてにRFIDを内蔵する。須藤氏は「カーシェアリングや自動運転化が進めばさらにRFIDの需要が高まる」と予測する。

カーシェアリングでは事業者がそれぞれの車両のタイヤ情報を一括管理することができる。自動運転化が進めば、運転を車に任せるため、運転者がタイヤの状態を把握する機会が少なくなり、容易にタイヤ情報を測定できるRFIDタイヤが有効になるという。

データを活用したタイヤ管理に向けて、ミシュランが用意するのはRFIDタイヤだけではない。路面の磁気スキャナーでタイヤの残溝を瞬時に測定できる「MICHELIN Quick Scan」(ミシュランクイックスキャン)を、ジャパントラックショー2022で日本初披露した。

これまでの点検は、専用ハンマーによる空気圧点検や目視によるひび割れの確認などで実施していたが、ミシュランは磁気スキャナーを使うことで点検の手間を少なくした。

ミシュランによるとRFIDタイヤとミシュランクイックスキャンを使用すれば、点検から情報入力、分析までの時間を約98%削減(4軸低床トラック50台点検時)できる。具体的なサービス内容は未定だが、基本的にはタイヤを管理するディーラーなどにクイックスキャンを設置し、タイヤを管理する。

費用や電池交換が難しいことなど、ミシュランクイックスキャンの設置にハードルはあるが、まずは「24年までに全タイヤにRFIDを採用し、業界をけん引したい」(同社担当者)考えだ。

(日経クロステック 伏木幹太郎)

[日経クロステック 2022年5月19日掲載]

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