戸田建設、店舗運営効率化アプリを手掛ける新興に出資

戸田建設は小売店舗内の情報共有などを進めるアプリを手掛けるHataLuck and Person(ハタラックアンドパーソン、東京・中央)に出資したと発表した。両社でアプリの導入促進に取り組み、顧客企業の従業員の働きがいや生産性向上につなげる。
ハタラックが提供する「はたLuck」は、飲食店やドラッグストアなどのチェーン店向けのアプリ。店舗内の情報共有や教育・評価、シフト管理などの機能を搭載している。店舗内のコミュニケーションでは未だに紙を用いている企業も多いが、アプリを導入することで効率性を高められる点を強みとする。
戸田建設は自社で運営するコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)を通じて出資した。自社サービスと併せて、はたLuckを提案する。戸田建設の顧客には工場や医療福祉施設などのシフトワーカー(交代勤務で働く人)を雇用する業種が一定数を占めており、施設運営の効率化に貢献することで顧客満足度の向上を目指す。ハタラックはこれまでの小売業中心だった販売チャネルを拡大する狙いがある。
戸田建設は教育制度や報酬制度の見直し、部門をまたいだジョブローテーションの実施など、これまでも自社の従業員の働きがい向上に取り組んできた。今回の出資を通してハタラックのノウハウを吸収し、社内の働きがい向上にもつなげる。
戸田建設は2020年にCVCの運用を始め、これまでスタートアップ企業7社に出資してきた。