持ち運び楽々、モバイルノート8製品 14型で800g台
2022年春のパソコン新潮流(4)
この春のパソコン商戦は、Windows 11時代の本格的な到来を告げるものになりそうだ。ほとんどのパソコンが11を搭載し、CPUやストレージ容量など基本性能を高めている。今こそパソコン買い替えの好機。製品選びのツボを解説する6回連載の4回目は、持ち運び利用を想定した「モバイルノート」8製品を紹介する。
テレワークで「14型」の需要高まる
多くのパソコンメーカーがこぞって意欲的な製品を投入しているモバイルノート。この分野の製品は、画面サイズや用途などによって複数のカテゴリーに分けられる。まずは13.3型以下の「軽量モバイル」。かばんに入れて持ち運び、出先で作業するのに向いたモデルだ。
2つめはテレワーク需要で増えた「14型ホームモバイル」。重さは1キロ台半ばだが、自宅内で持ち運ぶなら問題ない。画面サイズが15.6型ノートに近いので、作業がしやすい。ただし、14型の中にも軽量モバイル並みの1キロ以下タイプもある。
このクラスで注目を集めているのがNECの新シリーズ「LAVIE NEXTREME Carbon」だ。14型ながら800グラム台という軽さが魅力。画面の縦横比は16対10で、4辺の額縁が細い。NECは13.3型の「LAVIE N13」という1キロ前後の軽量モバイルも投入した。
NECは14型で800g台 軽さと画面の大きさ両立

実売価格:25万9000円前後
●ディスプレー:14型●CPU:Core i7-1195G7●メモリー容量:16GB●ストレージ:512GB SSD(PCIe)●OS:Windows 11 Home●主なインターフェース:Thunderbolt 4×2、USB 3.2(Gen 2)、HDMI、マイクロSDカードスロット●無線LAN:Wi-Fi 6●生体認証:顔●画面解像度:1920×1200ドット●バッテリー駆動時間:24時間●サイズ:幅313×奥行き218×高さ17.5ミリ●重さ:891グラム●オフィス:Office Home & Business 2021
NECが新時代の軽量モバイルとして打ち出した新シリーズ。ディスプレーには縦横比16対10の14型を搭載した。ボディーは17.5ミリとスリムだが、カーボン素材を採用して堅ろう性を確保。内蔵バッテリーで24時間駆動するスタミナも持ち合わせる。これらの性能を実現しながら重さを891グラムに抑えておりモバイルノートとして完成度は高い。


第4世代Ryzenを採用したNECのもう1つのシリーズ

実売価格:19万8000円前後
●ディスプレー:13.3型●CPU:Ryzen 7 5700U●メモリー容量:16GB●ストレージ:512GB SSD(PCIe)●OS:Windows 11 Home●主なインターフェース:USB 3.2(Gen 2)Type-C、USB 3.2(Gen 2)×2、HDMI、SDカードスロット●無線LAN:Wi-Fi 6●生体認証:顔●画面解像度:1920×1080ドット●バッテリー駆動時間:15.8時間●サイズ:幅307×奥行き216×高さ17.9ミリ●重さ:1.021キロ●オフィス:Office Home & Business 2021
NECが2022年春モデルで追加したもう1つが、13.3型ノートの「N13」。12.5型の「N12」よりひと回り大きいが、重さは1キロ前後でさほど変わらない。CPUは全モデルでAMDの第4世代Ryzenを採用。最上位機「N1375/DA」ではCPUにRyzen 7 5700Uを搭載し、16GBのメモリー、512GBの SSDと十分な性能を備える。
フルカーボンボディーの「VAIO Z」も14型ながら重さを982グラムに抑えた。一方の14型ホームモバイルでは富士通の「LIFEBOOK MH75/F3」などが候補となりそうだ。
VAIOの最上位機 ボディーはフルカーボン

直販価格:31万1080円(2月5日時点)
●ディスプレー:14型●CPU:Core i7-11390H●メモリー容量:16GB●ストレージ:256GB SSD(PCIe)●OS:Windows 11 Home●主なインターフェース:Thunderbolt 4×2、HDMI●無線LAN:Wi-Fi 6●生体認証:指紋/顔●画面解像度:1920×1080ドット●バッテリー駆動時間:34時間●サイズ:幅320.4×奥行き220.8×高さ16.9ミリ●重さ:982グラム●オフィス:なし
立体成型カーボンボディーを採用したVAIOのフラッグシップモデル。14型ながら最軽量構成で1キロを切る。CPUには上位版のCore i7-11390Hを搭載する。
家で楽に持ち運べる富士通の14型ホームモバイル

実売価格:15万4000円前後
●ディスプレー:14型●CPU:Core i7-1165G7●メモリー容量:8GB●ストレージ:512GB SSD(PCIe)●OS:Windows 11 Home●主なインターフェース:USB 3.2(Gen 2)Type-C、USB 3.2(Gen 1)×3、HDMI、SDカードスロット●無線LAN:Wi-Fi 6●生体認証:なし●画面解像度:1920×1080ドット●バッテリー駆動時間:14.8時間●サイズ:幅323.8×奥行き216×高さ19.9ミリ●重さ:1.3キロ●オフィス:Office Home & Business 2021
2021年秋冬モデルで投入した14型。発売が21年12月だったため今春も継続販売。
HPのホームモバイル、最小構成なら約4万円

直販価格:7万800円(2月5日時点)
●ディスプレー:14型●CPU:Ryzen 5 5500U●メモリー容量:8GB●ストレージ:256GB SSD(PCIe)●OS:Windows 11 Home●主なインターフェース:USB 3.2(Gen 1)Type-C、USB 3.2(Gen 1)×2、HDMI、SDカードスロット●無線LAN:Wi-Fi 6●生体認証:指紋●画面解像度:1920×1080ドット●バッテリー駆動時間:9.5時間●サイズ:幅324×奥行き225×高さ21ミリ●重さ:1.33キロ●オフィス:なし
14型の格安ホームモバイル。約4万円から選べるが、お薦めはCPUにRyzen 5 5500Uを採用するスタンダードモデル。約3万円高価だが処理性能は上がる。
2in1もモバイルが主流。着脱式と回転式の違い、ペン対応の有無などによってタイプが分かれるので、自分の利用形態に合った製品を選びたい。
ペン入力も快適なDynabookの13.3型2in1

実売価格:24万8000円前後
●ディスプレー:13.3型(タッチ対応)●CPU:Core i7-1195G7●メモリー容量:16GB●ストレージ:512GB SSD(PCIe)●OS:Windows 11 Home●主なインターフェース:Thunderbolt 4×2、USB 3.2(Gen 1)、HDMI、マイクロSDカードスロット●無線LAN:Wi-Fi 6●生体認証:顔●画面解像度:1920×1080ドット●バッテリー駆動時間:24時間●サイズ:幅303.9×奥行き197.4×高さ17.9ミリ●重さ:979グラム●オフィス:Office Home & Business 2021
コンバーティブル型の13.3型2in1。ワコム製アクティブ静電ペンが付属し、手書き作業もスムーズ。
ASUSの着脱式の2in1 ディスプレーは有機EL

直販価格:10万9800円
●ディスプレー:有機EL13.3型(タッチ対応)●CPU:Pentium Silver N6000●メモリー容量:8GB●ストレージ:256GB SSD(PCIe)●OS:Windows 11 Home●主なインターフェース:USB 3.2(Gen 2)Type-C×2、マイクロSDカードスロット●無線LAN:Wi-Fi 6●生体認証:なし●画面解像度:1920×1080ドット●バッテリー駆動時間:10.3時間●サイズ:幅310×奥行き198×高さ17.55ミリ●重さ:1.385キロ●オフィス:WPS Office 2 Standard Edition
キーボード部分を取り外し、タブレット利用もできる13.3型2in1。ディスプレーには有機ELを採用。
新しいスタイルの「Surface」が登場

直販価格:20万9800円
●ディスプレー:14.4型(タッチ対応)●CPU:Core i5-11300H●メモリー容量:16GB●ストレージ:256GB SSD(PCIe)●OS:Windows 11 Home●主なインターフェース:Thunderbolt 4×2●無線LAN:Wi-Fi 6●生体認証:顔●画面解像度:2400×1600ドット●バッテリー駆動時間:19時間●サイズ:幅323.28×奥行き228.32×高さ18.94ミリ●重さ:1.7429キロ●オフィス:Office Home & Business 2021
Surfaceの新顔2in1。天板部が中央で折れ、ディスプレーを手前側に倒せる設計だ。CPUも上位版で強力。
(ライター 原如宏)
[日経PC21 2022年4月号掲載記事を再構成]
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