丸紅子会社、国内中小企業対象の投資ファンド設立
丸紅の投資子会社のアイ・シグマ・キャピタル(東京・千代田)は日本の中堅・中小企業を対象とした投資ファンドを設立したと発表した。期間は10年間。事業売却による第三者事業承継などの投資を中心にしつつ、企業から事業を切り出して新会社を設立する「カーブアウト」案件にも取り組むという。
「アイ・シグマ事業支援ファンド4号投資事業有限責任組合」を現在運用している3号ファンドの後続として設立した。3号ファンドは総額318億円の出資を集め、2019年に募集を完了していた。
今回の4号ファンドでは運用額を増やす予定で、金融機関を中心とした機関投資家からの出資を募っている。設立時には既存投資家を中心に出資を受けており、今後は最長1年間かけて追加で参加する投資家を募る。
MBO(経営陣が参加する買収)や業界再編、上場企業の非公開化といった案件に取り組んでいくことも想定している。アイ・シグマは投資先企業の企業価値を向上させ、第三者への売却や新規株式公開(IPO)を通して収益を上げることを目指す。
アイ・シグマは2008年の事業支援ファンド1号の設立以来、19社へ460億円以上投資してきた。事業継承やカーブアウトなど投資機会が増え、プライベートエクイティ(未公開株)ファンド市場の拡大も見込めるとして4号ファンドの設立を決めた。
中小企業が事業承継を行う上で、どのような計画が必要でしょうか。 後継者探し、相続税や贈与税といった税金など、課題は少なくありません。 このコラムでは、実例や当時の経営者の考え方を踏まえながら、事業承継で失敗しないための対策について考えていきます。
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