エプソン、レーザープリンターの販売終了 26年に

セイコーエプソンは17日、オフィス向けレーザープリンターの販売を2026年に終了すると発表した。現在販売する12機種は当面、トナーなどの消耗品や保守部品販売やサポートを続ける。同社が強みとする消費電力が少ないインクジェット式に集中する。
オフィス向け複合機やプリンターはレーザー式が主流。粉のトナーを熱を使って紙に定着させて印刷する方式で、素早く印刷するために予熱しておく必要がある。インクジェット方式は1枚目を印刷するまでの時間が短く、消費電力をレーザー式に比べて8割程度抑えられる。構造がシンプルなためメンテナンスなどのコストも低い。
エプソンは家庭用インクジェットプリンターで大きなシェアを持っており、リコーやキヤノンなどが強いオフィス市場でもインクジェット方式を広げる。17日にオフィスで主流の1分間に40~60枚程度を印刷できるインクジェット式複合機の新製品を発表した。本体価格は155万円からとレーザー式と同等にした。
2000年にレーザープリンター向けエンジン部品の生産を終了しており、現在はOEM(相手先ブランドによる生産)で調達しているという。