マイクロソフトの新型Surface 画面大型化、CPU刷新
マイクロソフトは、Windows 11の提供開始に合わせ新しい「Surface(サーフェス)」4モデルを発表した。タブレット型の本体に別売りのキーボードを付ければ、ノートパソコンのように使える2in1パソコンだ。今回は、そのなかから主力商品の「Surface Pro 8」を紹介する。
本体サイズはほとんどそのままに、画面を従来の12.3型から13型に大型化(図1)。CPU(中央演算処理装置)は、インテルの第10世代のCoreプロセッサーを第11世代に変えて、性能を高めている。CPUの種類、メモリーやSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)の容量の違いから8種類を販売する(図2)。

●CPU:Core i5-1135G7またはCore i7-1185G7●メモリー:8GB、16GB、32GB●ストレージ:128GB、256GB、512GB、1TBのSSD●ディスプレー:13型(タッチ対応)、2880×1920ドット●サイズ:幅287×奥行き208×厚さ9.3ミリ●重さ:891グラム●通信機能:Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1●バッテリー駆動時間:16時間●主なインターフェース:Thunderbolt 4×2、オーディオ入出力、Surface Connectポート、Surfaceタイプカバーポート●センサー:加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、光センサー●OS:Windows 11 Home●オフィス: Office Home & Business 2021

電源ボタンやヘッドホン/マイク端子、「Surface Connectポート」などを側面に備えるのは、従来機種と同じだ。USB端子はUSB4と互換性があるThunderbolt 4に切り替えた。USB接続の周辺機器に加え、外付けグラフィックスボードやSSDなど、高速データ転送を必要とする機器も接続できる。十分間隔を空けて2つの端子を配置しているので、複数の機器を同時に使いやすい(図3)。

画面比率は3対2で、一般的なパソコンが採用する16対9の画面よりも少し縦長だ。解像度は2880×1920ドットで、文字や写真を精細に映す。リフレッシュレートは120ヘルツ(Hz)で倍になり、スクロールやアニメーションが滑らかに動く(図4)。

Surface Proシリーズの特徴であるキックスタンドは、従来製品を踏襲。角度を無段階で変えられるので、自分好みの角度に調整しやすい。スタンドのヒンジも固く、画面の角度が突然変わったり、振動で動いたりすることはなかった(図5)。

別売りの画面カバー兼キーボードを用意すれば、ノートパソコンのような使い方も可能(図6)。キーボードのキーピッチやキーストロークは十分確保されているうえに、キーにそれなりの弾力があるので、かなり打ちやすかった。キー配列も癖がなく、戸惑うことはまったくなかった。タッチパッドも中央に配置されており、左右どちらかの親指で操作しやすい(図7)。


カバーは、高級車で使う合成皮革を使用しており手触りも良い(図8)。

オプションのペンも一新された。新たに「触覚フィードバック機能」を備え、紙に書く感触を振動で再現しているという。しかし、試しに文字や絵を描いたところ、振動を感じなかった。画面にペンを置いたときやペンを急に動かしたときに、わずかな振動を感じたので、何らかの動作はしているようだ(図9)。ペンは充電式で、電池の持ちも良い。キーボードの充電台に置くだけで充電できるのは便利(図10)。


電源アダプターは従来機種と同じで小型。バッテリーの駆動時間は公表値によると16時間と長いので、一日中フルに活用できそうだ(図11)。

(ライター 田代祥吾)
[日経PC21 2022年1月号掲載記事を再構成]
関連リンク
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。
関連企業・業界